Stock Analysis

キユーピー株式会社(東証:2809)の株価は早すぎたかもしれない

Published
TSE:2809

日本の企業の半数近くが株価収益率(PER)13倍を下回っている現在、PER20.5倍のキユーピー株式会社(東証:2809)は、完全に避けるべき銘柄と言えるかもしれない。 しかし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。

最近のキユーピーは、他社を凌駕する業績の伸びを示し、比較的好調に推移している。 好業績が続くと予想する向きも多いようで、PERが上がっている。 そうでなければ、特別な理由もなく高い株価を支払っていることになる。

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東証:2809 株価収益率 vs 業界 2025年1月10日
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キユーピーに十分な成長はあるか?

キユーピーのPERは、非常に力強い成長が期待され、重要な点として市場よりもはるかに優れた業績を上げる企業にとって典型的なものだろう。

まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を74%も伸ばした。 喜ばしいことに、EPSも過去12ヶ月間の成長により、3年前と比較して合計で49%増加している。 従って、最近の利益成長は同社にとって見事なものだと言っていいだろう。

同社を担当する5人のアナリストによれば、今後3年間のEPSは年率7.8%上昇すると予想されている。 市場は毎年10%の成長を予測しているため、同社は業績が弱含みとなる。

この情報により、キユーピーが市場より高いPERで取引されていることが気になる。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストが示すよりもずっと強気で、いくら高くても株を手放したくないようだ。 これらの株主は、PERが成長見通しに見合った水準まで下落した場合、将来的に失望を味わう可能性が高い。

キユーピーのPERから何を学ぶか?

一般的に、投資判断に際して株価収益率を深読みしすぎないよう注意したい。

キユーピーのアナリスト予想を検証したところ、業績見通しの甘さが、予想ほど高いPERに影響を及ぼしていないことが分かった。 業績見通しが弱く、市場よりも成長が鈍化している場合、株価が下落し、高PERが低下するリスクがあると考えられる。 こうした状況が著しく改善されない限り、この株価を妥当なものとして受け入れるのは非常に難しい。

その他多くの重要なリスク要因は、同社のバランスシートに見出すことができる。 キユーピーのバランスシート分析(無料)をご覧ください。

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