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日本取引所グループ(TSE:8697)第3四半期決算:アナリストの来期予想はこちら

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TSE:8697

日本取引所グループ(TSE:8697)の第3四半期決算が先週末に発表された。この1週間の株価は3.1%安の1,651円だった。 売上高400億円は予想通りだったが、法定一株当たり利益(EPS)は予想を4.7%下回る14.09円となった。 この結果を受けて、アナリストは業績モデルを更新しているが、同社の見通しに強い変化があったと考えているのか、それとも従来通りなのかを知ることは良いことだ。 そこで、アナリストが来期についてどのような見通しを立てているのか、最新の法定見通しを集めてみた。

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東証:8697 2025年2月2日の業績と収益の伸び

日本取引所グループのアナリスト5名によるコンセンサスでは、2026年の売上高は1,682億円と予想されている。これは、過去12ヶ月間の売上高の3.1%増を反映している。 一株当たり利益は2.9%増の60.53円が予想されている。 しかし、アナリストは今回の決算を発表する前、2026年の売上高を1,680億円、1株当たり利益(EPS)を60.56円と予想していた。 つまり、アナリストの予想は更新されたものの、今回の決算を受けて事業への期待が大きく変わったわけではないことは明らかだ。

コンセンサス目標株価が1,760円とほぼ横ばいであることも驚きではない。 コンセンサス・ターゲットは事実上アナリストの目標株価の平均だからだ。そのため、投資家の中には、会社評価に関する意見が分かれていないかどうかを確認するために、予想レンジを見たがる人もいる。 日本取引所グループについては、最も強気なアナリストが2,300円、最も弱気なアナリストが1,410円と、評価が分かれている。 これは、まだ予想に若干の多様性があることを示しているが、アナリストがこの銘柄を成功か失敗かのように完全に二分しているわけではないようだ。

また、過去の業績との比較や、同業他社と比べて強気なのか弱気なのか、といった大局的な見方もできる。2026年末までの年率2.5%の成長率予想は、過去5年間の年率5.0%の成長率を大きく下回る。 ちなみに、アナリストがカバレッジしている同業他社は年率5.8%の増収を予測している。 成長の鈍化を考慮すると、日本取引所グループも他の業界企業より成長が鈍化することは明らかであろう。

結論

最も明白な結論は、アナリストの業績予想が従来の予想通り堅調に推移していることから、このところ事業の見通しに大きな変化は見られないということだ。 プラス面では、収益予想に大きな変更はなかった。 コンセンサス目標株価に実質的な変更はなく、このことは事業の本質的な価値が最新の予想で大きな変化がないことを示唆している。

このことを念頭に置いても、投資家が考慮すべきなのは、事業の長期的な軌道の方がはるかに重要だと我々は考えている。 私たちは、日本取引所グループの複数のアナリストによる2027年までの推計を発表している

また、日本取引所グループについて、考慮すべき1つの警告サインを発見したことも注目に値する。