株式分析

トリドールホールディングス(東証:3397) 借入金を賢く使っているようだ

TSE:3397
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投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 つまり、ある銘柄のリスクについて考えるとき、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 重要なのは、株式会社トリドールホールディングス(TSE:3397)は負債を抱えているということだ。 しかし、この負債は株主にとって懸念事項なのだろうか?

負債はいつ危険なのか?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が増資や自社のキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合だ。 最終的に、会社が負債返済の法的義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となり得る。 負債水準を検討する際には、まず、現金と負債水準の両方を合わせて検討する。

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TORIDOLL Holdingsの負債はいくらですか?

下の画像をクリックすると詳細が見られるが、2023年12月時点の有利子負債は816億円で、1年前の692億円から増加している。 ただし、現預金は711億円あり、ネット有利子負債は約104億円となっている。

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東証:3397 負債資本比率の推移 2024年4月21日

トリドールホールディングスのバランスシートの強さは?

直近の貸借対照表を拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が851億円、それ以降に返済期限が到来する負債が1,434億円ある。 一方、現金は711億円、12カ月以内に回収期限の到来する債権は93億1,000万円である。 つまり、1,481億円の現金と(短期)債権の合計より、負債の方が多いのである。

同社の時価総額は3,199億円であるため、いざとなればキャッシュを調達してバランスシートを改善できる可能性は高い。 しかし、負債返済能力を注視する価値はある。

私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)で割った数値と、EBIT(利払い前・税引き前利益)がどれだけ容易に支払利息をカバーできるか(インタレスト・カバー)を計算することで、企業の収益力に対する負債負担を測定します。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する負債を考慮する。

トリドールホールディングスの純負債はEBITDAのわずか0.27倍であり、無謀な借り手ではないことがわかる。 そしてこの見解は、昨年1年間のEBITDAが支払利息の8.9倍であることから、強固なインタレスト・カバレッジによって裏付けられている。 トリドールホールディングスは昨年、EBITレベルでは赤字となったが、過去1年間で100億円のEBITを生み出したことも評価できる。 バランスシート(貸借対照表)から負債について最も多くを学ぶことができるのは間違いない。 しかし、トリドールホールディングスが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 だから、もしあなたが将来を重視するのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをチェックすることができる。

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、現金のみである。 そのため、金利税引前利益(EBIT)が実際のフリーキャッシュフローにどれだけ変換されるかをチェックすることが重要である。 昨年1年間で、トリドールホールディングスはEBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 このような強力なキャッシュ・コンバージョンは、ダフト・パンクのコンサートでビートが落ちたときの観客のように私たちを興奮させる。

当社の見解

トリドールホールディングスのEBITをフリー・キャッシュフローに変換する能力は、幼児がふわふわした子犬を見るように私たちを喜ばせる。 しかし、実のところ、負債総額の多さはこの印象を少し損なうと思われる。 前述の要素を総合すると、トリドールホールディングスは負債をかなり楽に処理できるように思われる。 もちろん、レバレッジは株主資本に対するリターンを高めるが、その分リスクも高くなる。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 その例を挙げよう: トリドールホールディングスの注意すべき兆候を1つ 発見した。

もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株を買いたいタイプの投資家なら、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。

評価は複雑だが、我々はそれを単純化するためにここにいる。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.