株式分析

ツルハホールディングス(東証:3391) 借入金を有意義に使っているようだ

TSE:3391
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デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることだ』。 つまり、賢い投資家たちは、企業の危険性を評価する際、負債(通常は倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 ツルハホールディングス(TSE:3391)が事業で負債を使っていることはわかる。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

負債がもたらすリスクとは?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 資本主義の一部とは、失敗した企業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 しかし、希薄化の代わりに負債を活用することで、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。

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ツルハホールディングスの負債額は?

下の図をクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年2月時点のツルハホールディングスの有利子負債は341億円で、1年前の413億円から減少している。 一方、現金は513億円あり、ネットキャッシュは172億円ある。

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東証:3391 負債比率の推移 2024年5月27日

ツルハホールディングスのバランスシートの健全性は?

貸借対照表を拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が1,744億円、それ以 後に返済期限が到来する負債が619億円ある。 一方、現金は513億円、12カ月以内に返済期限が到来する債権は465億円ある。 つまり、現金と(短期)債権の合計より負債の方が1,385億円多い。

ツルハホールディングスの企業価値は4,530億円であるため、この赤字はそれほど悪くはない。 しかし、その負債が過大なリスクをもたらしている兆候には注意したい。 ツルハホールディングスは、注目に値する負債を抱える一方で、負債よりも現金の方が多いため、負債を安全に管理できると確信している。

良いニュースは、ツルハホールディングスが12ヶ月間でEBITを8.8%増加させていることで、債務返済に関する懸念が緩和されるはずだ。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、ツルハホールディングスが今後も健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 将来性を重視するのであれば、アナリストの利益予測を示したこちらの無料レポートをご覧いただきたい。

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷厳な現金だけである。 ツルハホールディングスの貸借対照表にはネットキャッシュが計上されているが、そのキャッシュ残高をどの程度のスピードで拡大(または減少)させているかを理解するために、金利税引前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローに変換する能力を見てみる価値はある。 過去3年間で、ツルハホールディングスが創出したフリー・キャッシュフローはEBITの4.4%に過ぎず、そのパフォーマンスは芳しくない。 この低水準の現金収支は、負債を管理・返済する能力を弱体化させている。

まとめ

ツルハホールディングスのバランスシートは、負債総額が多いため特別に強いわけではないが、172億円のネットキャッシュがあることは明らかにプラスである。 また、EBITも前年比で8.8%増加している。 従って、ツルハホールディングスの負債使途に問題はない。 株価は株当たり利益に連動する傾向がある。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.