デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることだ』。 つまり、企業の危険性を評価する際、負債(通常倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを、賢明な投資家たちは知っているようだ。 杉村倉庫株式会社(東証:9307)に注目したい。(杉村倉庫株式会社(東証:9307)の貸借対照表には負債がある。 しかし、株主は負債の使用を心配すべきなのだろうか?
負債はいつ危険なのか?
一般的に言って、負債が本当に問題になるのは、企業が資本調達や自身のキャッシュフローで簡単に返済できなくなった時だけである。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(しかし、それでもコストがかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となり得る。 企業の負債レベルを検討する際の最初のステップは、現金と負債を一緒に検討することである。
杉村倉庫の純負債は?
下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、杉村倉庫の2024年6月末の有利子負債は32.9億円で、1年前の40.6億円から減少している。 ただし、44.2 億円の現金があり、これを相殺すると 11.3 億円のネット・キャッシュとなる。
杉村倉庫の負債の状況
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が17.7億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が41.0億円ある。 一方、現金44億2,000万円、12カ月以内に弁済期が到来する債権35億7,000万円がある。 つまり、流動資産は負債総額より21億2000万円多い。
この黒字は、杉村倉庫が安全かつ保守的な方法で負債を活用していることを示唆している。 杉村倉庫は純資産が潤沢であるため、借入先と問題を起こす可能性は低い。 簡単に言えば、杉村倉庫が負債よりも現金の方が多いという事実は、負債を安全に管理できることを示唆していると言って間違いないだろう。
また、杉村倉庫は昨年、EBITを17%成長させ、負債を管理する能力をさらに高めている。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、杉村倉庫は負債を返済するために利益を必要としているため、負債を完全に切り離して見ることはできない。 杉村倉庫の収益についてもっと知りたければ、長期収益推移のグラフをチェックする価値があるだろう。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 杉村倉庫の貸借対照表にはネット・キャッシュが計上されているかもしれないが、金利・税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローにどの程度変換しているかを見るのは興味深い。 株主にとって嬉しいことに、杉村倉庫は過去3年間、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 このような強力なキャッシュ・コンバージョンは、ダフト・パンクのコンサートでビートが落ちたときの観客のように私たちを興奮させる。
まとめ
負債を懸念する投資家に共感する一方で、杉村倉庫には11億3000万円のネット・キャッシュがあり、負債よりも流動資産の方が多いことを念頭に置くべきである。 その上、EBITの122%をフリー・キャッシュフローに転換し、17億円の利益をもたらしている。 では、杉村倉庫の負債はリスクなのだろうか?我々にはそうは思えない。 負債についてバランスシートから学ぶことが多いのは間違いない。 しかし、結局のところ、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 その例を挙げよう: 杉村倉庫の警告サインを2つ 発見した 。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.