ハワード・マークスは、株価の変動を心配するよりもむしろ、『恒久的な損失の可能性こそが私が心配するリスクであり、私が知っている実践的な投資家は皆心配している』と言った。 つまり、賢い投資家たちは、倒産につきものの負債が、企業のリスクを評価する上で非常に重要な要素であることを知っているようだ。 株式会社くろがね工作所(東証:7997)を見てみよう。(東証:7997)は事業で負債を使用している。 しかし本当の問題は、この負債が会社を危険なものにしているかどうかである。
負債がもたらすリスクとは?
借金はビジネスを成長させるためのツールだが、もしビジネスが貸し手に返済できないのであれば、そのビジネスは貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 しかし、より一般的な(しかし、まだ高価な)状況は、企業が単に負債を制御するために安い株価で株主を希釈化しなければならない場合である。 しかし、希薄化に取って代わることで、負債は、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、極めて優れた手段となり得る。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。
くろがね工作所の負債は?
下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年2月時点の有利子負債は10億7,000万円で、1年前の28億2,000万円から減少している。 ただし、手元資金が1,000億円あるため、純有利子負債は約6,500万円と少ない。
くろがね工作所のバランスシートの健全性は?
直近の貸借対照表を拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が24億6,000万 円、それ以降に返済期限が到来する負債が13億8,000万円となっている。 これらの債務と相殺される現金10億円、12ヶ月以内に支払う債権20億円がある。 つまり、現金と短期債権を合計すると、8億3,400万円の負債があることになる。
これは多いように思えるかもしれないが、くろがね工作所の時価総額は17.5億円であるため、必要であれば増資によってバランスシートを強化することは可能だろう。 しかし、負債が過大なリスクをもたらしているとの指摘には注意したい。 負債を分析する際、バランスシートに注目すべきなのは明らかだ。 しかし、負債を完全に切り離して見ることはできない。なぜなら、くろがね工作所は負債を返済するために利益を必要とするからだ。 そのため、負債を検討する際には、収益動向を見る価値があることは間違いない。インタラクティブなスナップショットはこちら。
12ヶ月間、くろがね工作所の収益はかなり安定しており、利払い前税引き前利益はプラスにはなっていない。 悪くはないが、成長を期待したい。
禁酒
重要なのは、くろがね工作所は昨年、金利税引前利益(EBIT)が赤字だったことだ。 具体的には、EBIT損失は9,700万円である。 上記の負債と合わせて考えると、同社がこれほど多くの負債を抱えていることはあまり信用できない。 率直に言って、バランスシートは、時間と共に改善される可能性はあるものの、マッチ・フィットには程遠いと思われる。 しかし、昨年1年間で4億4,500万円のキャッシュを使い果たしたことは救いようがない。 要するに、本当にリスクの高い銘柄なのだ。 負債を分析する際、バランスシートに注目すべきなのは明らかだ。 しかし結局のところ、どの企業にもバランスシートの外に存在するリスクがある。 こうしたリスクを見つけるのは難しい。どの企業にもあるものだが、 くろがね工作所には知って おくべき 3つの警告サインが ある。
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