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PeersLtd (TSE:7066)の収益は見かけほど良くない

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TSE:7066

好決算を発表したにもかかわらず、ピアーズ(東証:7066)の株価は先週あまり動かなかった。 私たちは数字を深く調べ、株主がいくつかの根本的な弱点を懸念している可能性があることを発見した。

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東証:7066 2024年11月27日の収益と収入の歴史

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企業がどれだけ利益をフリーキャッシュフロー(FCF)に変換しているかを測定するために使用される1つの主要な財務比率は、発生率である。発生比率は、一定期間の利益からFCFを差し引き、その結果をその期間の平均営業資産で割ったものである。 この比率は、企業の利益がFCFをどれだけ上回っているかを示す。

つまり、発生比率がマイナスであることは良いことであり、企業が利益から想像されるよりも多くのフリー・キャッシュ・フローをもたらしていることを示している。 発生主義比率がゼロを超えることはあまり懸念されないが、発生主義比率が比較的高い企業は注目に値すると考える。 LewellenとResutekによる2014年の論文を引用すると、「発生率の高い企業は将来的に収益性が低くなる傾向がある」。

PeersLtdの2024年9月期の発生率は0.52である。 一般論として、これは将来の収益性にとって悪い兆候である。 つまり、その間に同社はフリー・キャッシュフローを1円も生み出していない。 5億8,500万円の利益を計上したとはいえ、フリー・キャッシュ・フローを見ると、この1年間で2億3,100万円を消費している。 しかし、1年前のFCFは6億2,000万円であったから、少なくとも過去にはFCFが黒字であった。 とはいえ、この話には続きがある。 未払法人税等比率は、少なくとも部分的には、法定利益に対する異常項目の影響を反映している。 PeersLtdの株主にとってプラスとなるのは、発生比率が昨年大幅に改善したことであり、将来的にキャッシュコンバージョンがより強固なものに戻る可能性があると考える根拠となる。 その結果、一部の株主は今期のキャッシュ・コンバージ ョンの強化を期待しているかもしれない。

注:投資家には常にバランスシートの強さをチェックすることを推奨している。ここをクリックすると、PeersLtd.のバランスシート分析が表示されます。

特殊項目が利益に与える影響

前期に1億3,700万円の特殊要因による利益押し上げがあったことが、同社の発生率の低さの一因であろう。 一般的に利益が上がると楽観的になるのは否定できないが、持続的な利益であればそれに越したことはない。 何千もの上場企業の数字を分析したところ、ある年の異常項目による増益は、翌年には繰り返されないことが多いことがわかった。 そして結局のところ、それこそが会計用語の意味するところなのである。 PeersLtdの2024年9月期の利益に対する特別損益のプラス幅はかなり大きいことがわかる。 その結果、異常項目が法定利益を大幅に押し上げていると推測できる。

PeersLtdの利益パフォーマンスに関する見解

PeersLtdの発生率は低いが、利益は異常項目によって押し上げられた。 これらすべてを考慮すると、PeersLtdの利益はおそらく、その持続可能な収益性のレベルについて過大な印象を与えていると思われる。 この点を踏まえ、同社をさらに分析したいのであれば、そのリスクを知っておくことが肝要である。 例えば、PeersLtdには3つの警告サイン(1つはちょっと不愉快!)があることが分かった。

PeersLtdの調査は、同社の収益を実際よりも良く見せる可能性のある特定の要因に焦点を当てている。その上で、我々はやや懐疑的である。 しかし、企業に対する意見を伝える方法は他にもたくさんある。 株主資本利益率(ROE)の高さを優良企業の証と考える人もいる。 そこで、 高い株主資本利益率を誇る企業の 無料 コレクションや インサイダー保有率の高い銘柄のリストをご覧になってはいかがだろうか。