アサカ理研(東証:5724)の低調な決算に、株主はさほど懸念していないようだ。 我々はいくつかの分析を行い、法定利益の数字の下に気になる詳細を発見した。
アサカ理研の業績を詳しく見る
財務の世界では、報告された利益をどれだけフリーキャッシュフロー(FCF)に変換できるかを測定するために使用される重要な比率が発生率(キャッシュフローから)である。 この比率は、わかりやすく言えば、純利益からFCFを差し引き、その数字を会社のその期間の平均営業資産で割ったものである。 キャッシュフローからの発生比率は、「FCF 以外の利益比率」と考えることもできる。
その結果、発生比率がマイナスであれば企業にとってプラスとなり、プラスであればマイナスとなる。 発生比率がゼロを超えることはあまり懸念されないが、発生比率が比較的高い企業は注目に値すると考える。 LewellenとResutekによる2014年の論文を引用すると、「発生率の高い企業は将来的に収益性が低くなる傾向がある」。
2024年3月までの12ヵ月間で、アサカ理研は0.21の発生比率を記録した。 残念ながら、フリー・キャッシュ・フローは報告された利益を大幅に下回っている。 直近1年間のフリーキャッシュフローはマイナスで、前述の2億9,200万円の利益にもかかわらず、6億4,000万円の流出となっている。 朝霞理研が1年前に3億9900万円のFCF黒字を出したことは注目に値する。 とはいえ、この話には続きがある。 異常項目が法定利益に影響を及ぼし、したがって発生率にも影響を及ぼしていることがわかる。
注:投資家は常にバランスシートの強さをチェックすることをお勧めする。アサカ理研の貸借対照表分析はこちら。
異常項目が利益に与える影響
発生主義を考慮すれば、アサカ理研の直近1年間の利益が2億3,500万円の特殊要因によって押し上げられたことは、さほど驚くべきことではない。 増益は好ましいが、特別損益が大きく寄与している場合は少し慎重になる傾向がある。 何千もの上場企業の数字を調べてみると、ある年に異常項目が利益を押し上げたとしても、翌年は同じことが繰り返されないことが多い。 そして結局のところ、それこそが会計用語の意味するところなのである。 朝霞理研の2024年3月期の利益に対する特別損益のプラス幅はかなり大きいことがわかる。 その結果、特別損益が法定利益を大幅に押し上げていると推測できる。
アサカ理研の利益について
アサカ理研は、発生率は低いが、異常項目が利益を押し上げている。 こうした点を考慮すると、アサカ理研の利益は、持続可能な収益性の水準について過大な印象を与えているのではないだろうか。 アサカ理研の企業としての側面を知りたいのであれば、そのリスクを認識しておくことが重要である。 そこで、アサカ理研の株を購入する前に知っておきたい3つの注意点(1つはちょっと気になる!)を紹介する。
アサカ理研の検証では、同社の業績を実際よりも良く見せる要因に焦点を当てた。その上で、我々はやや懐疑的である。 しかし、些細なことに心を集中させることができれば、常に多くの発見がある。 例えば、自己資本利益率が高いことを好景気の表れと考える人は多いし、「お金を追う」のが好きで、インサイダーが買っている銘柄を探す人もいる。 少し調べる手間がかかるかもしれないが、自己資本利益率が高い企業を集めた無料の コレクションや、 インサイダーが多く保有する銘柄のリストが役に立つかもしれない。
評価は複雑だが、我々はそれを単純化するためにここにいる。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.