Stock Analysis

トラスコ中山(東証:9830)の低調な業績からは逃れられない

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TSE:9830

日本の企業の半数近くが株価収益率(PER)を14倍以上とする中、トラスコ中山(東証:9830)のPER9.7倍は魅力的な投資対象として考えられるかもしれない。 しかし、PERが低いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。

最近のトラスコ中山は、他の企業よりも業績が伸びており、有利な状況にある。 好調な業績が大幅に悪化するとの見方が多く、PERが抑制されているのかもしれない。 そうでないなら、既存株主は株価の先行きをかなり楽観視できる。

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東証:9830 株価収益率 vs 業界 2025年1月7日
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成長は低PERに見合うか?

トラスコ中山のようなPERが妥当とみなされるには、企業が市場をアンダーパフォームしなければならないという前提がある。

昨年度の利益成長率を見てみると、17%増という驚異的な伸びを記録している。 喜ばしいことに、EPSも過去12ヶ月間の成長により、3年前と比較して合計で55%上昇している。 従って、最近の業績成長は同社にとって見事なものだと言っていいだろう。

同社を担当するアナリストによれば、来年度のEPSは7.9%上昇すると予想されている。 これは、より広い市場の13%成長予測よりかなり低い。

この情報から、トラスコ中山が市場より低いPERで取引されている理由がわかる。 どうやら多くの株主は、同社があまり豊かでない将来を見据えている可能性がある中、持ち続けることに抵抗があるようだ。

最終結論

株価収益率だけで株を売るべきかどうかを判断するのは賢明ではないが、会社の将来性を判断する実用的な指針にはなる。

トラスコ中山が低PERを維持しているのは、予想成長率が予想通り市場全体より低いという弱点があるからだ。 現段階では、投資家は高いPERを正当化できるほど、収益改善の可能性が大きくないと感じている。 こうした状況が改善されない限り、この水準前後で株価の障壁が形成され続けるだろう。

また、トラスコ中山に考慮すべき警告サインが1つ見つかったことも注目に値する。

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