投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 他の多くの企業と同様、三井物産株式会社(東証:8031)もまた、負債を負っている。(他の多くの企業と同様、三井物産株式会社(東証:8031)も負債を利用している。 しかし本当の問題は、この負債が会社をリスキーにしているかどうかである。
なぜ負債がリスクをもたらすのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本を調達するか、自らのキャッシュフローで返済することが容易でなくなった場合のみである。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストはかかる)事態は、会社がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を恒久的に希薄化させなければならない場合である。 とはいえ、最も一般的な状況は、企業が負債を合理的に管理し、自社に有利になるようにすることである。 私たちは、企業の負債の使用について考えるとき、まず現金と負債を一緒に見ます。
三井物産の純有利子負債とは?
下のグラフをクリックすると詳細が見られるが、2024年3月期の三井物産の有利子負債は4.78億円で、前年とほぼ同じである。 ただし、8,982億円の現金があり、これを相殺すると、ネット有利子負債は約3.88億円となる。
三井物産の負債
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が3.89億円、それ以降に返済期限が到来する負債が5.24億円ある。 一方、現金は898.2億円、12ヶ月以内に返済期限の到来する債権は22.7億円である。 つまり、現預金と短期債権を合計すると597億円の負債がある。
この赤字は、三井物産が12,000百万円もの巨額な資産を持っているため、必要であればバランスシートを補強するのに十分な資本を調達できるだろうから、それほど悪くはない。 しかし、三井物産の負債が過大なリスクをもたらしている兆候には注意したい。
企業の収益に対する負債を評価するために、純負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割り、EBIT(利払い・税引き前利益)を支払利息(インタレストカバー)で割って計算する。 この手法の利点は、有利子負債の絶対額(EBITDA に対する純有利子負債)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮に入れていることである。
三井物産の純有利子負債はEBITDAの4.6倍であり、レバレッジは大きいが、まだ妥当な額である。 しかし、EBITは支払利息の約1,000倍であり、このレベルの負債を維持するために高いコストを支払っているわけではない。仮にこの低コストを維持できないとしても、これは良い兆候である。 株主は、三井物産のEBITが昨年21%減少したことに留意すべきである。 このまま減少が続けば、債務返済は菜食主義者の大会でフォアグラを売るよりも難しくなるだろう。 貸借対照表から負債について最もよくわかるのは間違いない。 しかし、三井物産が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要としている。 そのため、EBITが対応するフリーキャッシュフローにつながっているかどうかを見る必要がある。 株主にとって喜ばしいことに、三井物産は過去3年間、EBITを上回るフリーキャッシュフローを生み出している。 このような強力なキャッシュ創出は、バチスーツを着た子犬のように私たちの心を温めてくれる。
当社の見解
三井物産の困難なEBIT成長率には若干の不安を感じるが、我々はポジティブな点にも注目している。 三井物産の金利カバー率、EBITからフリーキャッシュフローへの転換率には明るい兆しがある。 以上のような角度から見ると、三井物産は負債を抱えるため、ややリスクの高い投資であるように思われる。 すべてのリスクが悪いというわけではなく、それが実を結べば株価のリターンを押し上げる可能性もあるが、この負債リスクは念頭に置いておく価値がある。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 そのため、 三井物産について我々が発見した 2つの警告サインに 注意する必要がある。
それでもなお、堅固なバランスシートを持つ急成長企業に興味があるのであれば、当社のネットキャッシュ成長株リストをご覧いただきたい。
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