株式分析

荏原製作所(東証:6361)は負債が多すぎるのか?

TSE:6361
Source: Shutterstock

ハワード・マークスは、株価のボラティリティを心配するよりも、『恒久的な損失の可能性こそ、私が心配するリスクである......そして、私が知っている実践的な投資家は皆心配する』と言った。 だから、ある銘柄のリスクの高さを考えるとき、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 重要なのは、荏原製作所(東証:6361)が負債を抱えていることだ。 しかし、この負債は株主にとって懸念事項なのだろうか?

負債が危険な場合とは?

借金は企業が成長するための手段だが、もし企業が貸し手に返済できないのであれば、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 資本主義の一部には「創造的破壊」のプロセスがあり、破綻した企業は銀行家によって容赦なく清算される。 しかし、より一般的な(しかし、まだ高価な)状況は、単に負債をコントロールするために、企業が安い株価で株主を希薄化しなければならない場合である。 とはいえ、最も一般的な状況は、企業が負債を合理的に管理し、自社に有利になるようにすることである。 企業がどの程度の負債を使用しているかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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荏原の負債額

下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年6月現在、荏原の有利子負債は1,442億円で、1年前の1,258億円から増加している。 ただし、1,785億円の現金があり、これを相殺すると343億円のネットキャッシュとなる。

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東証:6361 2024年8月28日の有利子負債残高の推移

荏原のバランスシートの強さは?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が3,882億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が1,199億円ある。 一方、現金は1,785億円、12ヶ月以内に期限の到来する債権は1,661億円。 つまり、1,636億円の負債が、現金と短期債権を合計した金額を上回っている。

荏原の時価総額が9,029億円であることを考えると、これらの負債が大きな脅威になるとは考えにくい。 しかし、十分な負債があるため、株主は今後もバランスシートを注視することをお勧めする。 負債が多いとはいえ、荏原はネットキャッシュを保有しており、負債が多いとは言えない!

また、荏原は昨年、EBITを18%成長させた。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、荏原が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧いただきたい。

なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 荏原は貸借対照表にネット・キャッシュを計上 しているが、利払い・税引き前利益(EBIT)をフリー・キャッ シュ・フローに変換する能力を見る価値はある。 直近の3年間を見ると、荏原のフリー・キャッシュ・フローはEBITの39%で、これは予想より低い。 借金を返済することを考えると、これは素晴らしいことではない。

まとめ

荏原は流動資産よりも負債が多いものの、343億円のネットキャッシュを保有している。 また、昨年度のEBIT成長率は18%であった。 従って、荏原製作所の負債使途に問題はない。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、投資リスクのすべてがバランスシートにあるわけではない。 こうしたリスクを見つけるのは難しい。どの企業にもあるものだが、 荏原製作所には2つの警告サイン うち 1つは無視できない! )が ある。

すべてが終わってみれば、負債を必要としない企業に注目する方が簡単な場合もある。純有利子負債ゼロの成長株リストに、読者は今すぐ100%無料でアクセスできる。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.