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荏原実業(東証:6328)の株価が示唆するリスク

TSE:6328
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荏原実業 東証:6328)の株価収益率(PER)13.3倍は、PERの中央値が14倍前後である日本の市場と比べると、かなり「中道」的な水準にあると言えなくもない。 しかし、PERに合理的な根拠がない場合、投資家は明確な機会や潜在的な後退を見落としている可能性がある。

最近の荏原実業は業績が好調で、かなり有利である。 PERが控えめなのは、投資家がこの好調な収益成長だけでは、近い将来、市場全体をアウトパフォームできないかもしれないと考えているからだろう。 それが実現しないのであれば、既存株主は将来の株価の方向性について楽観的になる理由がある。

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東証:6328 株価収益率 vs 業界 2024年6月18
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荏原実業の成長トレンドは?

荏原実業のPERは、緩やかな成長が期待される企業としては典型的な水準であり、重要なのは市場と同程度の業績であることだ。

まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を62%という素晴らしい成長を遂げた。 しかし、直近3年間のEPSは合計で1.2%減少しており、これでは十分とは言えない。 従って、株主は中期的な利益成長率に暗澹たる気持ちになったことだろう。

今後12ヶ月間で9.8%の成長が予測されている市場と比較すると、最近の中期的な業績から見た同社の下降モメンタムは、悲観的なものである。

荏原実業のPERは市場とほぼ同水準である。 投資家の多くは、最近の成長率の悪さを無視し、同社の事業見通しの好転を期待しているようだ。 最近の業績傾向が続けば、いずれ株価の重荷になる可能性が高いため、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。

重要なポイント

株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣るという議論があるが、強力な景況感指標にはなり得る。

荏原実業は中期的に業績が悪化しているため、現在予想より高いPERで取引されている。 この業績が長期的にポジティブなセンチメントを支えるとは考えにくいためだ。 最近の中期的な業績トレンドが続けば、株主の投資はリスクにさらされ、潜在的な投資家は不必要なプレミアムを支払う危険性がある。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.