投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻した場合、負債が絡んでくることが多いのだから、企業のリスク度を検討する際にバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 他の多くの企業と同様、西武技研株式会社(東証:6223)もそうである。(東証:6223)は負債を利用している。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。
借金はいつ問題になるのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合である。 資本主義の一部とは、失敗した企業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より頻繁に起こる(しかし依然としてコストのかかる)事態は、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となりうる。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
西武技研工業の純負債はいくらですか?
下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、2024年3月末時点の負債は28.7億円で、1年前の48.9億円から減少している。 ただし、貸借対照表では122億円の現金を保有しているため、実質的なネットキャッシュは93.5億円となる。
西武技研のバランスシートの健全性は?
最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が129億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が17.2億円ある。 一方、現金は122億円、12カ月以内に返済期限が到来する債権は87.3億円ある。 つまり、流動資産は負債総額を62.9億円上回っている。
西武技研のバランスシートに潤沢な流動性があることは、保守的な負債管理を示唆している。 純資産が潤沢であるため、借入先との間で問題が生じる可能性は低い。 簡潔に言えば、西武技研はネットキャッシュを誇っており、負債負担は大きくないと言える!
しかし悪いニュースは、西武技研のEBITが過去12ヶ月で18%も急落していることだ。 このような業績が頻繁に繰り返されれば、西武技研の株価は困難に陥るだろう。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 西武技研は負債を返済するために利益を必要とするからだ。 西武技研工業の収益についてもっと知りたければ、長期収益推移のグラフをチェックする価値があるかもしれない。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 西武技研の貸借対照表にはネット・キャッシュがあるが、利払い前・税引き前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見る価値はある。 過去3年間を振り返ってみると、西武技研は全体としてキャッシュの流出を記録している。 フリー・キャッシュ・フローがマイナスの企業にとって、借入金は通常より高く、ほとんどの場合よりリスクが高い。株主は改善を望むべきである。
まとめ
企業の負債を調査するのは常に賢明なことだが、今回のケースでは、西武技研のネットキャッシュは93.5億円あり、バランスシートも良好である。 だから、西武技研が負債を使うことに問題はない。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートにあるわけではない。 我々は西武技研について 2つの警告サイン (少なくとも1つは気になる )を 確認 した。
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