Stock Analysis

中村超硬(東証:6166)の26%の大幅値上がりに懸念の声

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TSE:6166

中村超硬株式会社(東証:6166)の株主は、先月26%の株価上昇で忍耐が報われた。 残念ながら、先月の好調なパフォーマンスにもかかわらず、3.6%という通年の上昇率はそれほど魅力的なものではない。

中村超硬の株価は急騰しているため、日本の機械業界の半数近くがPER(株価収益率)0.7倍以下であることを考えると、PER2倍の中村超硬は避けるべき銘柄と言えるかもしれない。 しかし、P/S が高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要である。

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東証:6166 株価収益率対業界 2024年10月8日

中村超硬のP/Sは株主にとって何を意味するのか?

一例として、中村超硬の売上高はここ1年で悪化しており、まったく理想的とは言えない。 おそらく市場は、同社が近い将来他の業界を凌駕するのに十分な業績を上げられると信じており、それがP/Sレシオを高く保っているのだろう。 もしそうでないなら、既存株主は株価の存続可能性についてかなり神経質になっているかもしれない。

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中村超硬の収益成長トレンドは?

中村超硬のようなP/Sレシオが妥当とみなされるには、企業が業界をアウトパフォームする必要があるという前提がある。

昨年度の決算を見直すと、同社の収益が6.9%減少していることに落胆した。 つまり、過去3年間で合計39%の減収となっており、長期的にも減収が続いている。 従って、株主は中期的な収益成長率に不安を感じたことだろう。

同社とは対照的に、他の業界では今後1年間で5.5%の成長が見込まれている。

このような情報から、中村超硬が業界より高いP/Sで取引されていることが気になる。 どうやら、同社の投資家の多くは、最近の状況からは想像できないほど強気で、いくら株価が上がっても手放そうとしていないようだ。 最近の収益傾向が続けば、いずれ株価に重くのしかかる可能性が高いため、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。

中村超硬のP/Sから何がわかるか?

中村超硬の株価は北方向に大きく舵を切ったが、その結果P/Sは上昇している。 一般的に、私たちは株価収益率を、市場が企業全体の健全性をどのように考えているかを判断するために使用することに限定したいと考えている。

中村超硬を検証した結果、中期的に売上高が縮小しているにもかかわらず、P/Sが思ったほど低くないことがわかった。 収益が逆行し、業界予測を下回るようであれば、株価が下落し、P/Sが妥当な範囲に戻る可能性が高いと感じる。 最近の中期的な収益トレンドが続けば、株主の投資は大きなリスクにさらされ、潜在的な投資家は過大なプレミアムを支払う危険にさらされることになる。

他にも考慮すべき重要なリスク要因があり、中村超硬に投資する前に注意すべき4つの警告サイン(1つはちょっと気になる!)を発見した。

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