投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債が多すぎると企業が沈没する可能性があるからだ。 重要なのは、フジクラ(東証:5803)である。(TSE:5803)は負債を抱えている。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。
借金はいつ危険なのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できない場合のみである。 最終的に、会社が法的な債務返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができなくなる。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストがかかる)のは、会社がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債の利点は、それがしばしば安価な資本を意味することであり、特に企業の希薄化を高利回りの再投資能力に置き換えた場合である。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
フジクラの負債とは?
2024年6月時点の有利子負債は1,873億円で、前年の2,035億円から減少している。 ただし、現金は1,603億円あるため、純有利子負債は270億円となる。
フジクラのバランスシートは健全か?
直近の貸借対照表によると、12ヶ月以内に返済期限が到来する負債は2,097億円、12ヶ月超の負債は1,586億円となっている。 一方、現金は1,603億円、1年以内に期限の到来する債権は1,735億円ある。 一方、現金は1,603億円、1年以内の債権は1,735億円で、現金と(短期)債権の合計より負債が345億円多い。
フジクラの時価総額が1.5兆円であることを考えると、これらの負債が大きな脅威になるとは考えにくい。 しかし、バランスシートの強さは時間の経過とともに変化する可能性があるため、注視する価値はあると思われる。
私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割った値と、EBIT(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息をどれだけカバーしやすいか(インタレスト・カバー)を計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定する。 この方法では、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。
フジクラのEBITDAに対する純負債の比率は0.26と低い。 また、EBITは支払利息のなんと37.8倍をカバーしている。 そのため、超保守的な負債の使い方にはかなり寛容である。 また、フジクラは昨年、EBITを14%増加させた。 有利子負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、今後フジクラが健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロがどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そこで論理的なステップとしては、EBITのうち実際のフリーキャッシュフローが占める割合を見ることだ。 直近の3年間で、フジクラはEBITの77%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録している。フリー・キャッシュ・フローが利子と税金を除いたものであることを考えると、これはほぼ普通である。 このフリー・キャッシュ・フローにより、フジクラは適切なタイミングで負債を返済することができる。
当社の見解
良いニュースは、フジクラがEBITで支払利息をカバーする能力を実証していることである。 また、EBITからフリー・キャッシュ・フローへの転換も心強い。 全体として、フジクラが悪いリスクを取っているとは思えない。 そのため、バランスシートはかなり健全に見える。 バランスシートから負債について最も学べることは間違いない。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートにあるわけではない。 例えば、 フジクラには注意すべき警告サインが1つ ある。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.