PER(株価収益率)10.9倍の鹿島建設(東証1部1812)は、日本の企業の半数近くがPER14倍以上であり、PER21倍以上の企業も珍しくないことを考えると、現時点では強気のシグナルを送っているのかもしれない。 しかし、PERが低いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。
最近の鹿島は、他の企業よりも業績が伸び悩んでおり、有利な状況にはない。 PERが低いのは、投資家がこの冴えない業績がこれ以上良くならないと考えているからだろう。 もしまだ鹿島が好きなら、これ以上業績が悪化しないことを願い、人気がないうちに株を拾っておきたいところだ。
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鹿島のPERは、限定的な成長しか期待できず、重要なことは市場よりも悪いパフォーマンスを期待される企業にとって典型的なものだろう。
振り返ってみると、昨年は3.2%の増益を達成した。 直近の3年間でも、短期的な業績にも多少助けられ、EPSは全体で30%上昇している。 つまり、この3年間、同社は実際に利益を伸ばす良い仕事をしてきたということを確認することから始めることができる。
同社を担当する7人のアナリストによると、今後3年間のEPSは年率7.6%上昇すると予想されている。 これは、より広い市場の年率9.8%の成長予測よりかなり低い。
この点を考慮すると、鹿島のPERが他社を下回るのも理解できる。 大半の投資家は、将来の成長が限定的であると予想し、株価を引き下げた金額しか払いたくないようだ。
鹿島のPERの結論
株価収益率(PER)は、株を買うかどうかの決め手となるべきものではないが、業績期待のバロメーターとしては非常に有効である。
鹿島が低PERを維持しているのは、予想成長率が市場予想よりも低いという弱点があるからだ。 現段階では、投資家は高いPERを正当化できるほど業績改善の可能性が大きくないと感じている。 こうした状況が改善されない限り、この水準前後で株価の障壁が形成され続けるだろう。
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