投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 重要なのは、日本プラスト株式会社(東証:7291)である。(東証:7291)は負債を抱えている。 しかし、株主はその負債の使い方を心配すべきなのだろうか?
負債がもたらすリスクとは?
借入金は、事業が新たな資本またはフリー・キャッシュ・フローで返済に窮するまで事業を支援する。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 これはあまり一般的なことではないが、負債を抱えた企業が、貸し手によって窮迫した価格での資本調達を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化することはしばしば見られる。 しかし、希薄化に取って代わることで、負債は、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、非常に優れた手段となり得る。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。
日本プラストの負債額は?
日本プラストの有利子負債残高は2024年3月時点で235億円と、1年前の303億円から減少している。 一方、現金は124億円あり、純有利子負債は約111億円となる。
日本プラストの負債の状況
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が389億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が120億円ある。 これらの債務と相殺される124億円の現金と179億円の売掛債権が1年以内に返済期限を迎える。 つまり、負債が現金と(短期)債権を205億円上回っている。
この不足分は61.5億円の会社そのものに重くのしかかり、まるで子供が本やスポーツ用品、トランペットを詰め込んだ巨大なリュックを背負って苦労しているようなものだ。 だから、株主はこの件を注意深く見守る必要がある。 結局のところ、債権者が返済を要求するならば、日本プラストは大規模な資本増強が必要になるだろう。
企業の収益に対する負債を評価するために、純有利子負債÷利払い・税引き・減価償却・償却前利益(EBITDA)、および利払い・税引き・償却前利益(EBIT)÷支払利息(インタレストカバー)を計算する。 このアプローチの利点は、有利子負債の絶対額(EBITDAに対する純有利子負債)と、その負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバー率)の両方を考慮に入れていることです。
EBITDAに対する純有利子負債が1.3倍、インタレスト・カバーが4.5倍であることから、日本プラストはおそらくかなり合理的な方法で負債を活用していると思われる。 しかし、支払利息は、その負債がどの程度手頃なものであるかを考えさせるに十分なものであることは確かである。 また、日本プラストのEBITは前年の赤字から28億円の黒字に改善した。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、日本プラストは負債を返済するために利益を必要とするため、負債を単独で見ることはできない。 日本プラストの収益について詳しく知りたい方は、長期収益推移のグラフをご覧いただきたい。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、現金のみである。 そのため、金利・税引前利益(EBIT)が実際のフリー・キャッシュ・フローにどれだけ変換されるかをチェックすることが重要である。 株主にとってうれしいことに、日本プラストは昨年、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 このような強力なキャッシュ創出は、バチスーツを着た子犬のように私たちの心を温めてくれる。
当社の見解
日本プラストの負債総額の処理能力も、金利カバー率も、さらなる負債を引き受ける能力を確信させるものではない。 しかし、良いニュースは、EBITをフリー・キャッシュ・フローに簡単に変換できるようであることだ。 これらの要因を考慮すると、日本プラストは借入金によってリスクを取っているように思われる。 有利子負債はリターンを高める可能性はあるが、同社は現在十分なレバレッジを有していると考える。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含んでいる可能性がある。 例えば、日本プラストに投資する前に知っておくべき4つの警告サイン(1つは無視できない!)を発見した。
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