Stock Analysis

九州電力(東証:9508)の株価は27%上昇したが、PERはまだ妥当な水準にある

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TSE:9508

九州電力株式会社(東証:9508)の株価は、すでに好調な動きを見せているにもかかわらず、直近30日間で27%の上昇を記録している。 直近の急騰で年間上昇率は115%に達し、投資家は腰を上げ、注目している。

株価が急騰しているとはいえ、九州電力のPER(株価収益率)は0.4倍である。 これは眉唾ではないかもしれないが、もしP/Sレシオが妥当でなければ、投資家は潜在的な機会を逃すか、迫り来る失望を無視することになりかねない。

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東証:9508 株価対売上高比率 vs 業界 2024年4月15日

九州電力の最近の業績は?

九州電力の最近の収益の伸びは、他の多くの企業とほぼ同じである。 おそらく市場は、将来の収益パフォーマンスに劇的な変化の兆しはないと予想しており、P/Sが現在の水準であることを正当化している。 同社が好きなら、少なくともこの水準が維持されることを望むだろう。

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収益予測はP/Sレシオと一致するか?

P/Sレシオを正当化するためには、九州電力は業界並みの成長を遂げる必要がある。

まず振り返ってみると、同社は昨年5.8%という高い収益成長率を達成している。 直近の3年間でも8.8%の増収を記録しており、短期的な業績にも多少助けられている。 したがって、株主は中期的な収益成長率に満足していることだろう。

今後の見通しだが、同社を担当するアナリスト5人によれば、今後3年間は年率2.2%の減収となり、収益は低迷すると予想されている。 一方、業界は毎年2.8%ずつ減速すると予想されており、同社が業界全体から逃れられないことを示唆している。

このことから、九州電力のP/Sが他の大半の企業と同水準であることは理解できる。 しかし、収益の縮小が長期的に安定したP/Sにつながるとは考えにくく、株主が将来的に失望する可能性がある。 同社がトップラインの成長を改善しない場合、P/S が低水準に落ち込む可能性はまだある。

キーポイント

九州電力の株価は大幅に上昇し、今やP/Sは業界中央値の範囲内に戻っている。 売上高株価比率は、特定の業界では価値を測る指標としては劣るという議論があるが、強力な景況感指標となり得る。

予想通り、九州電力のアナリスト予想を検証したところ、業界に対して同様に不安定な見通しを立てているため、PERも業界と同水準にとどまっていることが判明した。 今現在、株主は将来の収益に不愉快なサプライズはないと信じているため、P/Sに納得している。 とはいえ、この厳しい業界環境下で、同社がこのレベルの業績を維持できるかどうかは、やや心配だ。 劇的な変化がない限り、株価が現在の水準から大きく乖離するとは考えにくいようだ。

投資リスクは常につきまとうものである。 九州電力には2つの警告サインがある。

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