Stock Analysis
デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることである』。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 西日本鉄道株式会社(TSE:9031)の借入金に注目したい。(西日本鉄道株式会社(東証:9031)の貸借対照表には負債がある。 しかし、この負債は株主にとって懸念材料なのだろうか?
なぜ負債がリスクをもたらすのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本を調達するか、自らのキャッシュフローで返済することが容易でなくなった場合のみである。 最終的に、企業が法的な債務返済義務を果たせなくなった場合、株主は何も手にできなくなる可能性がある。 このような事態はあまり一般的ではないが、負債を抱える企業が、貸し手から窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化するケースはよく見られる。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用している企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 企業の負債レベルを検討する際の最初のステップは、現金と負債を一緒に検討することである。
西日本鉄道の負債額は?
2024年3月時点の有利子負債は3,168億円で、前年の3,349億円から減少している。 ただし、現金は 696 億円あり、純有利子負債は 2,472 億円である。
西日本鉄道のバランスシートの健全性は?
直近の貸借対照表によると、西日本鉄道の債務残高は1,708億円で、返済期限は12ヶ月以内、12ヶ月超は3,203億円となっている。 これらの債務と相殺される現金は696億円、12ヶ月以内に弁済期が到来する債権は489億円である。 つまり、現預金と短期債権を合わせると3,727億円の負債がある。
この赤字は1,807億円の会社に影を落としており、まるで巨像が凡人の上にそびえ立っているようだ。 そのため、株主はこの問題を注意深く見守る必要がある。 結局のところ、西日本鉄道は債権者から返済を要求された場合、おそらく大規模な資本増強が必要になるだろう。
私たちは、純有利子負債をEBITDA(利払い・税引き・減価償却・償却前利益)で割り、EBIT(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息をどれだけ容易にカバーできるか(インタレストカバー)を計算することによって、企業の収益力に対する負債負担を測定する。 この方法では、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。
不思議なことに、西日本鉄道のEBITDAレシオは5.6と非常に高く、有利子負債が多いことを意味するが、インタレスト・カバレッジは1kと高い。 つまり、非常に安い長期借入金を利用できるか、あるいは支払利息が増えるかのどちらかである! 重要なのは、西日本鉄道のEBITが過去12ヶ月でほぼ横ばいだったことだ。 私たちは収益が伸びてくれることを望んでいる。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、西日本鉄道が長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 プロがどう考えているか知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。
最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そこで私たちは、EBITがどれだけフリー・キャッシュフローに変換されているかを常にチェックしている。 直近の3年間で、西日本鉄道はEBITの52%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録した。フリー・キャッシュ・フローが利子と税金を除いたものであることを考えると、これは普通である。 この冷徹なキャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。
我々の見解
率直に言って、西日本鉄道のEBITDA純有利子負債比率と負債総額を超過している実績の両方が、その負債水準にむしろ不安を抱かせる。 しかし、少なくともEBITDAで支払利息をカバーできていることは頼もしい。 全体として、西日本鉄道は十分な負債を抱えており、バランスシートには現実的なリスクがあると言える。 すべてがうまくいけば、リターンを押し上げるはずだが、その反面、負債によって永久的な資本損失のリスクが高まる。 負債のレベルを分析する場合、バランスシートは明らかな出発点である。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートの中にあるわけではない。 こうしたリスクを見つけるのは難しい。どんな会社にもあるものだが、 西日本鉄道の3つの警告サイン (うち2つは無視できない!)を見つけたので、ぜひ知っておいてほしい。
全てが終わってみれば、負債を必要としない企業に注目する方が簡単な場合もある。純有利子負債ゼロの成長株リストに、読者は今すぐ100%無料でアクセスできる。
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