株式分析

リコー(東証:7752)は負債が多すぎるのか?

チャーリー・マンガーが支援した)伝説的なファンドマネジャーの李璐はかつて、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言った。 つまり、ある銘柄のリスクがどの程度かを考えるとき、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 株式会社リコー(東証:7752)には注目したい。(東証:7752)の貸借対照表には負債がある。 しかし、この負債は株主にとって懸念材料なのだろうか?

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負債がもたらすリスクとは?

借入金は、事業が新たな資本やフリーキャッシュフローで返済に窮するまで事業を支援する。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 これはあまり一般的なことではないが、負債を抱えた企業が、貸し手によって窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主を永久に希薄化させることはよくあることだ。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債の両方を合わせて検討する。

リコーが抱える負債額は?

下記の通り、2025年6月末時点の有利子負債は4,272億円で、1年前の3,559億円から増加している。詳細は画像をクリックしてください。 ただし、手元資金が1,599億円あるため、純有利子負債は約2,673億円と少なくなっている。

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東証:7752 負債比率の推移 2025年9月1日

リコーのバランスシートの健全性は?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が8,084億円、それ以降に返済期限が到来する負債が4,483億円ある。 一方、現金は1,599億円、1年以内に回収予定の債権は4,965億円。 負債は現金と短期債権の合計より6,003億円多い。

この赤字は時価総額7,639億円に対してかなり大きく、株主はリコーの負債使途を注視する必要がある。 このことは、同社がバランスシートの補強を急ぐ必要がある場合、株主が大きく希薄化することを示唆している。

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私たちは、利益に対する負債水準について知るために2つの主要な比率を使用する。1つ目は、純有利子負債を金利・税金・減価償却費・償却前利益(EBITDA)で割ったもので、2つ目は、金利・税金・償却前利益(EBIT)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレストカバー)である。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する負債を考慮する。

リコーのEBITDAに対する純有利子負債の比率は約1.8であり、有利子負債の使用は中程度であることを示唆している。 また、EBITが支払利息の30.1倍と圧倒的であることから、負債の負担は孔雀の羽のように軽いことがわかる。 リコー・カンパニーのEBITが雨後の竹のように急上昇し、過去1年間で67%増加したことは注目に値する。これによって負債の管理が容易になるだろう。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、リコーが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 従って、EBITがフリーキャッシュフローに対応しているかどうかを見る必要がある。 過去3年間、リコーのフリー・キャッシュ・フローはEBITの37%に過ぎず、予想より少ない。 このようなキャッシュ・コンバージョンの低さは、負債を処理することをより困難にしている。

当社の見解

リコー・カンパニーのEBITで支払利息をカバーする能力とEBITの成長率は、負債を処理できるという安心感を与えてくれる。 一方、負債総額の水準は、リコー・カンパニーの有利子負債をやや不安視させる。 上記のすべての要素を考慮すると、リコーは負債をうまく管理していると思われる。 とはいえ、その負担は十分に重いため、株主の皆様には注視していただくことをお勧めしたい。 バランスシートは、負債を分析する際に注目すべき分野であることは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 そのため、 リコーについて我々が発見した 2つの警告サインに 注意する必要がある。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.

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