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岡本硝子(東証:7746)のバランスシートは健全か?

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TSE:7746

投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債が多すぎると企業が沈没する可能性があるからだ。 岡本硝子株式会社(東証:7746)に注目したい。(岡本硝子株式会社(東証:7746)の貸借対照表には負債がある。 しかし、株主はその負債の使い方を心配すべきなのだろうか?

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

有利子負債やその他の負債は、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合に、事業にとってリスクとなる。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より一般的な(しかし依然として高価な)状況は、単に負債をコントロールするために、企業が安い株価で株主を希薄化しなければならない場合である。 もちろん、成長資金を得るために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合、マイナスの影響はない。 企業の負債レベルを検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。

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岡本硝子の純負債はいくらですか?

下のグラフをクリックすると過去の数字が表示されるが、2024年9月現在、岡本硝子の有利子負債は52.7億円で、1年前の50.2億円から増加している。 ただし、16.5億円の現金があり、これを相殺すると約36.3億円の純有利子負債となる。

東証:7746 負債資本比率の推移 2024年11月28日

岡本硝子のバランスシートの健全性は?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に27.5億円、それ以降に35.6億円の負債がある。 一方、現金16億5,000万円、12ヵ月以内に回収期限の到来する債権9億4,200万円がある。 つまり、現預金と期近債権を合わせると37億2,000万円の負債がある。

この赤字は時価総額38.9億円に対してかなり大きいため、株主は岡本硝子の負債使途を注視する必要がある。 このことは、同社がバランスシートの補強を急ぐ必要がある場合、株主が大きく希薄化することを示唆している。

企業の収益に対する負債を評価するために、純負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で割り、EBIT(金利・税金控除前利益)を支払利息(金利カバー率)で割って計算する。 この手法の利点は、有利子負債の絶対額(EBITDAに対する純有利子負債)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮に入れていることです。

岡本硝子の株主は、EBITDAに対する純有利子負債の比率が高く(7.5)、EBITが支払利息のわずか2.2倍であるため、インタレスト・カバレッジがかなり低いという二重苦に直面している。 負債負担は相当なものだ。 しかし、岡本硝子の直近1年間のEBITが1億1,600万円の黒字となり、前年の赤字から改善したことは明るい材料である。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、岡本硝子は負債を返済するために利益を必要とするため、負債を完全に切り離して考えることはできない。 つまり、負債を検討する際には、収益動向を見る価値があるということだ。インタラクティブなスナップショットはこちら

最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 そのため、金利・税引前利益(EBIT)のうち、フリー・キャッシュ・フローがどれだけ裏付けされているかをチェックする価値がある。 昨年、岡本硝子はEBITよりフリー・キャッシュ・フローの方が多かった。 金融機関の機嫌を損ねないためには、現金の流入に勝るものはない。

当社の見解

岡本硝子のEBITDAに対する純有利子負債と金利カバーは、我々の評価では間違いなく重荷である。 しかし、良いニュースは、EBITをフリー・キャッシュ・フローに簡単に変換できることである。 これらの要因を考慮すると、岡本硝子は借入金でリスクを取っているように思える。 有利子負債はリターンを高める可能性はあるが、同社は現在十分なレバレッジを有していると考える。 負債水準を分析する場合、バランスシートがその出発点となるのは明らかである。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、岡本硝子には 3つの警告サイン うち2つは重大)が ある。

結局のところ、純債務のない企業に注目した方が良い場合が多い。そのような企業の特別リスト(すべて利益成長の実績あり)にアクセスできます。無料です。