投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 事業が破綻するときには負債が絡んでくることが多いのだから、企業のリスクの高さを検討するときにバランスシートを考慮するのは当然のことだ。 重要なのは、村田製作所(東証:6981)である。(TSE:6981)は負債を抱えている。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。
なぜ負債がリスクをもたらすのか?
一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 事態が本当に悪化すれば、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となりうる。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
村田製作所の負債額は?
下の画像をクリックすると詳細が見られるが、村田製作所の2024年9月末の有利子負債は32.3億円で、1年前の1,125億円から減少している。 しかし、貸借対照表では5,717億円の現金を保有しているため、実質的なネットキャッシュは5,685億円となる。
村田製作所の負債の推移
貸借対照表を拡大すると、1年以内に返済期限が到来する負債が2,592億円、それ 以降に返済期限が到来する負債が1,633億円ある。 一方、現金は5,717億円、12ヶ月以内に回収期限の到来する債権は3,116億円である。 流動資産は4,608億円で、負債を上回っている。
この黒字は、村田製作所のバランスシートが保守的であることを示唆している。 簡潔に言えば、村田製作所はネットキャッシュを誇っており、負債が多いとは言えない!
また、村田製作所は昨年、EBITを16%伸ばしており、有利子負債を扱いやすくしている点も評価できる。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、村田製作所が長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来的な収益性によって決まる。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこちらの無料レポートをご覧いただきたい。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 村田製作所の貸借対照表にはネット・キャッシュがあるが、そのキャッシュ・バランスの構築(または減耗)を理解するために、金利税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見てみる価値がある。 直近の3年間で、村田製作所はEBITの65%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録した。フリー・キャッシュ・フローが利子と税金を除いたものであることを考えると、これは通常の水準である。 村田製作所のフリー・キャッシュ・フローは、利払いや税金を除けば、EBITの65%に相当する。
まとめ
企業の負債を調査することは常に賢明であるが、村田製作所の場合、5,685億円のネットキャッシュがあり、バランスシートも良好である。 では、村田製作所の負債はリスクなのだろうか?我々はそうは思わない。 村田製作所は、他の多くの指標よりも、一株当たり利益がどれくらいのペースで伸びているかを追跡することが重要だと考えている。村田製作所の一株当たり利益の推移をインタラクティブなグラフで無料でご覧いただけます。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.