TDK株式会社(TSE:6762)の株価は、ここ1ヶ月で27%もの下落を記録し、最近の堅調なパフォーマンスを大きく後退させた。 それでも、株価が59%上昇したこの1年間を完全に台無しにしたわけではない。
株価が大きく下落したとはいえ、日本の企業の約半数が株価収益率(PER)13倍以下であることを考えれば、PER17.5倍のTDKを避けるべき銘柄と考えることもできるだろう。 しかし、PERが高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要である。
最近のTDKの業績は、他社を上回るペースで上昇している。 好業績の持続を期待する向きも多いようで、PER が上昇している。 もしそうでなければ、既存株主は株価の存続可能性に少し神経質になるかもしれない。
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TDKのようなPERが妥当とみなされるためには、企業が市場を上回る必要があるという前提がある。
まず振り返ってみると、TDKは昨年、一株当たり利益を74%も伸ばした。 喜ばしいことに、EPSは過去12ヶ月間の成長により、3年前と比較して合計で82%も増加している。 つまり、同社がこの間、素晴らしい業績を上げてきたことを確認することから始めよう。
将来に目を移すと、同社を担当するアナリストの予想では、今後3年間の収益は年率11%成長するはずだ。 これは、市場全体の年間成長率9.6%予想とほぼ同じである。
この点を考慮すると、TDKのPERが他社を上回っているのは不思議だ。 ほとんどの投資家は、かなり平均的な成長予想を無視し、株価へのエクスポージャーを得るために高い金額を支払っているようだ。 このような株主は、PERが成長見通しに見合った水準まで低下した場合、失望を味わうことになるかもしれない。
要点
最近の株価はともかく、TDKのPERの背後にはまだ確かな強さがある。 一般的に、私たちは株価収益率(PER)の使用を、市場が企業全体の健全性についてどう考えているかを判断するために限定することを好む。
TDKは現在、予想成長率が市場予想並みであるため、予想より高いPERで取引されている。 市場並みの成長率で平均的な業績見通しが示された場合、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがあると考えられる。 このような状況が改善されない限り、この株価を妥当と考えるのは難しい。
あまり水を差したくはないが、TDKに注意すべき警告サインを1つ見つけた。
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