Stock Analysis

エレコム株式会社(東証:6750)の株価が気にならない理由

TSE:6750
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日本の株価収益率(PER)の中央値が約 14 倍である中、エレコム株式会社(東証:6750)の株価収益率(PER)14.2 倍を特筆に値すると考える人は多くないだろう。 しかし、投資家が明確な機会や高価なミスを無視する可能性があるため、説明なしに単純にPERを無視するのは賢明ではない。

市場が最近業績を伸ばしているのに対して、エレコムの業績はリバースギアに入っている。 可能性として考えられるのは、投資家がこの業績不振が好転すると考えているため、PERが控えめになっているということだ。 そうでなければ、この種の成長プロフィールを持つ企業に対して相対的に高い価格を支払うことになる。

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東証:6750 株価収益率 vs 業界 2024年4月19日
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成長指標が示すPERとは?

PERを正当化するためには、エレコムは市場並みの成長を遂げる必要がある。

直近1年間の業績を振り返ってみると、同社の利益は2.3%減少している。 過去3年間を振り返っても、EPSは15%減少している。 従って、株主は中期的な利益成長率に不安を感じているはずだ。

見通しに目を転じると、同社に注目している5人のアナリストの予測では、今後3年間は年率11%の成長が見込まれる。 これは、市場全体の年率11%の成長予想に近い。

この情報により、エレコムが市場とほぼ同じPERで取引されている理由がわかる。 大半の投資家は将来の平均的な成長を期待しており、同社株にはそれなりの金額しか払いたくないようだ。

エレコムのPERから何を学ぶか?

株価収益率(PER)の威力は、バリュエーションとしてではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測ることにあると言える。

エレコムの予想成長率が予想通り市場全体と同水準であることを背景に、エレコムは中程度のPERを維持していることが分かった。 現段階では、投資家は業績の改善または悪化の可能性が、PERの高低を正当化するほど大きくないと感じている。 こうした状況に変化がない限り、投資家はこの水準で株価を支え続けるだろう。

次のステップに進む前に、当社が発見したエレコムの1つの警告サインについて知っておく必要がある。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.