日本の企業の半数近くがPER14倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、株価収益率(PER)19倍のDTSコーポレーション(東証:9682)は現在、弱気シグナルを発しているのかもしれない。 しかし、PERが高いのには理由があるかもしれず、それが妥当かどうかを判断するにはさらなる調査が必要だ。
DTSはここ最近、他のほとんどの企業よりも優れた収益成長率を示しており、比較的好調に推移している。 PERが高いのは、投資家がこの好業績が続くと考えているからだろう。 そうでないなら、既存株主は株価の存続可能性に少し神経質になっているかもしれない。
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DTSのような高いPERを目にすることが本当に心地よいのは、企業の成長が市場を凌駕する軌道に乗っている時だけだろう。
昨年度の収益成長率を振り返ってみると、同社は17%増という驚異的な伸びを記録している。 直近の業績が好調だったということは、過去3年間でもEPSを合計37%成長させることができたということだ。 従って、最近の利益成長は同社にとって見事なものだと言っていいだろう。
将来に目を転じると、同社を担当するアナリスト3名の予想では、今後1年間の利益成長率は1.0%減となり、マイナス圏に向かうとされている。 一方、市場全体では11%の拡大が予想されている。
このような情報から、DTSが市場より高いPERで取引されていることが気になる。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストの悲観論を否定し、いくら高くても株を手放そうとしていないようだ。 業績の悪化はいずれ株価に重くのしかかるだろうから、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。
要点
一般的に、投資判断に際して株価収益率を深読みしないよう注意したい。
DTSは現在、減益が予想される企業としては予想以上に高いPERで取引されている。 予想される将来収益がこのようなポジティブなセンチメントを長く支える可能性は極めて低いため、今現在、我々は高いPERにますます違和感を覚えている。 こうした状況が著しく改善されない限り、この価格を妥当なものとして受け入れるのは非常に難しい。
さらに、 我々がDTSで発見したこの 1つの警告サインについても学ぶべきである。
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