PER(株価収益率)18.1倍のGMOインターネットグループ株式会社(東証:9449)は、日本の企業の半数近くがPER13倍以下であり、PER9倍以下も珍しくないことを考えると、現時点では弱気シグナルを発しているのかもしれない。 とはいえ、上昇したPERに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。
最近のGMOインターネットグループの業績は、他の企業よりも速いペースで上昇しており、有利な状況にある。 PERが高いのは、この好業績が続くと投資家が考えているからだろう。 そうでなければ、特に理由もなく高い株価を支払っていることになる。
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GMOインターネットグループのようなPERが妥当とみなされるためには、企業が市場をアウトパフォームしなければならないという前提がある。
まず振り返ってみると、同社は昨年、一株当たり利益を287%という驚異的な成長を遂げた。 それでも3年前と比べるとEPSはほとんど上がっておらず、理想的とは言えない。 従って、同社の最近の利益成長は一貫性がないと言っていいだろう。
将来に目を転じると、同社を担当する4人のアナリストの予想では、今後3年間の収益は年率18%成長するはずである。 市場予想が年率9.8%にとどまる中、同社はより強力な業績が期待できる。
これを考慮すれば、GMOインターネットグループのPERが他社を上回っているのも理解できる。 どうやら株主は、より豊かな未来を見据える可能性のあるものを手放したくないようだ。
要点
株価収益率(PER)は、特定の業界では価値を測る指標としては劣ると言われているが、強力な景況感指標となり得る。
予想通り、GMOインターネットグループのアナリスト予想を検証したところ、その優れた業績見通しが高いPERに寄与していることが明らかになった。 現段階では、投資家は業績悪化の可能性がPERを引き下げるほど大きくないと感じている。 このような状況では、近い将来に株価が大きく下落することは考えにくい。
その他多くの重要なリスク要因は、同社のバランスシートに見出すことができる。 GMOインターネットグループのバランスシート分析(無料)では 、6つの簡単なチェックにより、問題となりうるリスクを発見することができる。
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