ウォーレン・バフェットは、『ボラティリティはリスクと同義ではない。 つまり、企業のリスクを評価する際に、負債(通常は倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを、賢明な投資家たちは知っているようだ。 日本電気株式会社(TSE:6701)が事業で負債を使っていることはわかる。 しかし、株主は負債の使用を心配すべきなのだろうか?
負債が問題となるのはどのような場合か?
有利子負債やその他の負債が企業にとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その負債を容易に履行できない場合である。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より一般的な(しかし依然として高価な)状況は、単に負債をコントロールするために、企業が安い株価で株主を希薄化しなければならない場合である。 もちろん、多くの企業が成長資金を得るために負債を利用しているが、その場合、マイナスの影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。
NECの負債とは?
下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、NECの2024年3月末の有利子負債は3,829億円で、1年前の4,517億円から減少している。 しかし、それを相殺する4,922億円のキャッシュがあり、1,093億円のネットキャッシュがあることになる。
NECのバランスシートの健全性は?
最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が1.47億円、それ以降に返済期限が到来する負債が6,686億円ある。 その一方で、現金4,922億円、12ヶ月以内に期限の到来する債権8,295億円がある。 つまり、現預金と短期債権を合計すると8,163億円の負債がある。
NECの時価総額は3.40兆円と非常に大きいため、いざとなればキャッシュを調達してバランスシートを改善できる可能性は高い。 しかし、希薄化することなく負債を管理できるかどうかは、ぜひとも精査すべきだろう。 負債が多いとはいえ、NECはネットキャッシュを保有しており、負債が多いとは言えない!
また、NECは昨年、EBITを10%伸ばした。 負債についてバランスシートから最も多くを学ぶことは間違いない。 しかし、今後NECが健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 そこで、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをチェックすることができる。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 NECの貸借対照表にはネット・キャッシュが計上されているかもしれな いが、金利・税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローにどれだけ変換でき ているかを見るのは興味深い。 過去3年間、NECのフリー・キャッシュ・フローはEBITの66%に相当する。 このフリー・キャッシュ・フローにより、NECは、適切な場合に負債を返済するのに有利な立場にある。
まとめ
NECは流動資産よりも負債が多いものの、1,093億円のネットキャッシュを保有している。 では、NECの負債はリスクなのだろうか?そうとは思えない。 株価は一株当たり利益に連動する傾向がある。
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