ハワード・マークスは、株価の乱高下を心配するよりも、『恒久的な損失の可能性こそ、私が心配するリスクである......そして、私の知る実践的な投資家は皆、心配するものである』と言った。 だから、ある銘柄のリスクの高さを考えるときに、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 レミックスポイント社(東証:3825)の貸借対照表には負債がある。 しかし本当の問題は、この負債が同社を危険な状態にしているかどうかだ。
負債が問題となるのはどのような場合か?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済できないのであれば、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最終的に、会社が法的な債務返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 このような事態はあまり一般的ではないが、負債を抱える企業が、貸し手から窮迫した価格での資本調達を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化するケースはよく見られる。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。
リミックスポイントの負債額は?
2024年6月現在、リミックスポイントは4億8,300万円の負債を抱えている。 一方、現金は148億円あり、143億円のネット・キャッシュ・ポジションとなっている。
レミックスポイントのバランスシートの強さは?
直近の貸借対照表によると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が17.5億円、 12カ月超に返済期限が到来する負債が4.05億円となっている。 一方、現金は148億円、12カ月以内に返済期限の到来する債権は28億9,000万円ある。 流動資産は155億円で、負債を上回っている。
この過剰流動性は、リミックスポイントのバランスシートがフォートノックス並みに強固であることを示している。 そう考えると、貸し手は黒帯の空手の師範に愛されたような安心感があるはずだ。 簡単に言えば、リミックスポイントが負債より現金の方が多いという事実は、間違いなく負債を安全に管理できることを示すものだ。
また、昨年はEBITラインで赤字だったにもかかわらず、この12ヶ月で16億円のEBITを達成し、状況を好転させたことも良かった。 有利子負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、バランスシートが将来どのように維持されるかを左右するのは、レミックスポイントの収益である。 そのため、同社の収益についてもっと知りたければ、長期的な収益推移のグラフをチェックする価値があるかもしれない。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 レミックスポイントの貸借対照表にはネットキャッシュが計上されているかもしれないが、利払い・税引き前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローにどれだけ変換しているかを見るのは興味深い。 株主にとって嬉しいことに、リミックスポイントは昨年、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 金融機関の機嫌を損ねないためには、現金の流入に勝るものはない。
まとめ
企業の有利子負債を調査することは常に賢明であるが、今回のケースでは、レミックスポイントは143億円のネットキャッシュを持ち、バランスシートも良好である。 その上、EBITの155%をフリー・キャッシュフローに転換し、24億円を手にしている。 つまり、リミックスポイントの負債使途がリスキーだとは思わない。 負債についてバランスシートから学ぶことが多いのは間違いない。 しかし、結局のところ、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 我々の投資分析では、リミックスポイントは 3つの警告サインを示している。
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This article has been translated from its original English version, which you can find here.