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セントラル総合開発(東証:3238)の業績をめぐる懸念

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TSE:3238

セントラル総合開発(東証:3238)の株価は、健全な業績を発表した後も急上昇しなかった。 投資家は、根本的な要因に懸念を抱いているのかもしれない。

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東証:3238 2024年5月21日の収益と収入の歴史

セントラル総合開発の収益に対するキャッシュフローの検証

財務オタクならすでにご存知のように、キャッシュフローからの発生比率は、企業のフリーキャッシュフロー(FCF)が利益とどの程度一致しているかを評価するための重要な指標である。 発生比率は、ある期間の利益からFCFを差し引き、その結果をその期間の企業の平均営業資産で割る。 この比率は、企業の利益のうち、フリー・キャッシュフローに裏付けられていないものがどれだけあるかを示している。

その結果、発生比率がマイナスであれば企業にとってプラスであり、プラスであればマイナスである。 これは、プラスの発生比率を心配すべきだということを意味するものではないが、発生比率がむしろ高い場合は注目に値する。 注目すべきは、一般的に言って、発生主義比率が高いことは目先の利益にとって悪い兆候であることを示唆するいくつかの学術的根拠があることである。

2024年3月までの12ヵ月間で、セントラル総合開発は0.34の発生比率を記録した。 従って、同社のフリー・キャッシュフローは法定利益を大幅に下回っており、利益の数字が本当に有用なのか疑問が残る。 昨年1年間のフリーキャッシュフローは81億円のマイナスで、前述の9億400万円の利益とは対照的だった。 しかし、1年前のFCFは19億円であったため、セントラル総合開発は少なくとも過去にプラスのFCFを生み出すことができた。 株主にとって朗報なのは、セントラル総合開発の 発生率は昨年はかなり改善されていたことである。 その結果、株主の中には、今期のキャッシュ・コンバージョンの強化を期待する人もいるかもしれない。

注:投資家には常にバランスシートの強さをチェックすることを推奨している。ここをクリックすると、セントラル総合開発のバランスシート分析がご覧いただけます。

セントラル総合開発の利益パフォーマンスに関する当社の見解

上述したように、セントラル総合開発の業績はフリーキャッシュフローに支えられていないと考えられる。 その結果、セントラル総合開発の基礎的収益力は法定利益よりも低いというケースも十分にあり得ると考える。 とはいえ、1株当たり利益が過去3年間で28%成長していることは注目に値する。 本稿の目的は、同社のポテンシャルを反映する法定利益がどの程度信頼できるかを評価することであったが、他にも考慮すべきことはたくさんある。 つまり、収益の質も重要だが、現時点でセントラル総合開発が直面しているリスクを考慮することも同様に重要なのだ。 例えば、セントラル総合開発には6つの警告サイン (うち3つは重大)がある。

このノートでは、セントラル総合開発の利益の本質に光を当てる一つの要因に注目したに過ぎない。 しかし、些細なことに心を集中させることができれば、発見できることは常にある。 例えば、自己資本利益率が高いことを好景気の表れと考える人は多いし、「お金を追う」ことを好み、インサイダーが買っている銘柄を探す人もいる。 少し調べる手間がかかるかもしれないが、自己資本利益率が高い企業を集めた無料の コレクションや インサイダーが多く保有する銘柄のリストが役に立つかもしれない。