Stock Analysis
投資家としてリスクを考えるには、負債よりもボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義語とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 大東信託建設株式会社(東証:1878)に注目したい。(東証:1878)は貸借対照表に負債を抱えている。 しかし、本当の問題は、この負債が同社をリスキーにしているかどうかである。
負債がもたらすリスクとは?
借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 しかし、より頻繁に発生する(それでもなおコストがかかる)事態は、会社がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 とはいえ、最も一般的な状況は、企業が負債を合理的に管理し、自社に有利になるようにすることである。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。
大東建託の負債額は?
下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、2024年12月末の有利子負債は711億円で、1年前の822億円から減少している。 しかし、貸借対照表では1,722億円の現金を保有しており、実質的なネットキャッシュは1,011億円となっている。
大東建託のバランスシートの強さは?
最新の貸借対照表を見ると、1年以内に期限の到来する負債が3,189億円、それ以降に期限の到来する負債が3,041億円ある。 一方、現金は172.2億円、12カ月以内に弁済期が到来する債権は197.9億円となっている。 つまり、現金と短期債権を合わせると2,530億円の負債がある。
大東建託の時価総額は1.02兆円であり、いざとなれば現金を調達してバランスシートを改善できる可能性は高い。 しかし、同社の負債返済能力を注視する価値はある。 大東建託は負債もあるが、現金の方が多いので、負債を安全に管理できると確信している。
もう一つの良い兆候は、大東建託が12ヶ月間でEBITを20%増加させることができ、負債の返済を容易にしていることである。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、事業の将来的な収益性によって、大東建託が長期的にバランスシートを強化できるかどうかが決まる。 プロフェッショナルの見解を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートをご覧ください。
最後に、税務署は会計上の利益を喜ぶかもしれないが、金融機関は現金しか認めない。 大東建託の貸借対照表にはネット・キャッシュがあるが、金利・税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見る価値はある。 過去3年間、大東建託はEBITの56%に相当する強力なフリー・キャッシュ・フローを生み出した。 この冷え切ったキャッシュは、負債を減らしたいときに減らせることを意味する。
まとめ
大東建託は流動資産より負債が多いものの、1011億円のネットキャッシュを保有している。 また、昨年度のEBITは前年比20%増と好調だった。 では、大東建託の負債はリスクなのか?我々にはそうは見えない。 株主にとってもう一つのプラスは、配当金を支払っていることだ。配当の権利取りに興味がある方は、さっそく大東建託の配当履歴をチェックしてみよう!
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