株式分析

ぐるなび (東証:2440) 借入金の使い道は賢明なようだ

TSE:2440
Source: Shutterstock

バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーが支援する外部ファンド・マネージャー、リー・ルー氏は、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言って、そのことを強調していない。 だから、ある銘柄のリスクがどの程度かを考えるときに、負債を考慮する必要があるのは明らかかもしれない。 ぐるなび(東証:2440) が事業で負債を使っていることはわかる。 しかし本当の問題は、この負債が会社をリスキーにしているかどうかだ。

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

借入金は、事業が新たな資本やフリー・キャッシュ・フローで返済に窮するまで、事業を支援する。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 しかし、希薄化に取って代わることで、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は極めて優れた手段となり得る。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。

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ぐるなびの純有利子負債は?

下記の通り、ぐるなびの有利子負債は2024年9月時点で22.0億円。グラフをクリックすると詳細を見ることができる。 一方、現金は51.6億円あり、29.6億円のネットキャッシュがある。

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東証:2440 負債資本比率の推移 2025年1月21日

ぐるなびのバランスシートの強さは?

最新の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が21.0億円、それ以降に返済期限が到来する負債が25.5億円ある。 一方、現金は51億6,000万円、12ヶ月以内に返済期限の到来する債権は26億6,000万円である。 つまり、流動資産は負債総額より31億7000万円多い

この黒字は、ぐるなびが安全かつ保守的と思われる方法で負債を活用していることを示唆している。 短期流動性は十分に確保されており、融資先との間で問題が生じることはないと思われる。 簡潔に言えば、ぐるなびはネット・キャッシュを誇っており、負債が多いとは言えない!

また、ぐるなびのEBITは前年の赤字から1,200万円の黒字に改善した。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、ぐるなびが負債を返済するためには収益が必要であるため、負債を単独で見ることはできない。 そのため、負債を検討する際には、間違いなく収益動向を見る価値がある。インタラクティブなスナップショットはこちら

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷厳な現金だけである。 ぐるなびの貸借対照表にはネット・キャッシュが計上されているが、その現金残高をどの程度のスピードで増やしているか(あるいは減らしているか)を理解するために、金利・税引前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見てみる価値はある。 昨年1年間、ぐるなびのフリー・キャッシュ・フローはトータルで大幅なマイナスとなった。 これは成長のための支出の結果かもしれないが、負債のリスクをはるかに高めている。

まとめ

企業の負債を調査することは常に賢明であるが、ぐるなびの場合、29.6億円のネットキャッシュがあり、バランスシートも良好である。 従って、ぐるなびの負債の使い方に問題はない。 ぐるなびは最終損益は赤字だが、EBITがプラスであることから、事業そのものに可能性がある。だから、ここ数年の業績の推移をチェックしたほうがいい。

それでもなお、堅固なバランスシートを持つ急成長企業に興味があるのであれば、ネットキャッシュ成長株リストをご覧いただきたい。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.