Stock Analysis

モーリー工業(東証:5464)は負債が多すぎるのか?

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TSE:5464

デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることである』。 負債過多は破滅につながる可能性があるからだ。 モリー工業株式会社(東証:5464)の貸借対照表には負債がある。 しかし本当の問題は、この負債が同社をリスキーにしているかどうかである。

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済できないのであれば、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最終的に、会社が法的な返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 このような事態はあまり一般的ではないが、負債を抱える企業が、貸し手から窮迫した価格での資本調達を余儀なくされ、株主が恒久的に希薄化するケースはよく見られる。 しかし、希薄化に取って代わることで、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 私たちは、企業の負債の使用について考えるとき、まず現金と負債を一緒に見ます。

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モリー工業の負債額は?

下図をクリックすると詳細が表示されるが、2024年12月時点の借入金残高は20.2億円で、前年とほぼ同じである。 しかし、貸借対照表では161億円の現金を保有している。

東証:5464 負債資本比率の推移 2025年3月6日

バランスシートの健全性は?

貸借対照表の最新データを拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が130億円、それ以降に返済期限が到来する負債が23.8億円ある。 一方、現金は161億円、1年以内に回収予定の債権は153億円。 つまり、流動資産は負債総額より160億円多い

この黒字は、モリ工業のバランスシートが盤石であることを強く示唆している。 このように考えると、貸し手は空手の黒帯の師範のように安心できるはずだ。 簡潔に言えば、モリー工業はネットキャッシュを誇っており、重い負債を抱えていないと言ってよい!

しかし裏を返せば、モリー工業のEBITは昨年1年間で8.5%減少したことになる。 このペースで収益が減少し続ければ、同社は債務負担を管理するのがますます難しくなる可能性がある。 負債水準を分析する場合、バランスシートは当然の手始めである。 しかし、バランスシートが将来どのように維持されるかを左右するのは、モリ工業の収益である。 そのため、負債を検討する際には、間違いなく収益動向を見る価値がある。インタラクティブなスナップショットはこちら

なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 モリー工業は、貸借対照表上ではネット・キャッシュを持っているかもしれないが、利息・税引き前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローにどの程度変換しているかを見るのは興味深い。 過去3年間、モリー工業はEBITの61%に相当する強力なフリー・キャッシュ・フローを生み出した。 この冷え切ったキャッシュは、同社が望むときに負債を減らすことができることを意味する。

まとめ

企業の有利子負債を調査することは常に賢明なことであるが、この場合、モリ工業は141億円のネット・キャッシュを持ち、バランスシートも良好である。 では、モリ工業の負債はリスクなのだろうか?我々にはそうは見えない。 株主にとってもう一つのプラスは、配当金が支払われることだ。配当金を受け取るのが好きなら、モリー工業の配当履歴をチェックしよう!

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