Stock Analysis

日本ピグメント(株) (東証:4119)のP/Sは信頼性に欠ける。

TSE:4119
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日本の化学業界の売上高株価収益率(PER)の中央値は0.6倍近くであるため、日本ピグメント 株式会社(東証:4119)のPER0.2倍には無関心を感じてもおかしくない。 しかし、P/Sに合理的な根拠がない場合、投資家は明確な機会や潜在的な後退を見過ごしているかもしれない。

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東証:4119 売上高株価収益率 vs 業界 2024年3月5日

日本顔料の業績推移

一例として、日本顔料の収益は昨年悪化しており、これは全く理想的ではない。 おそらく投資家は、最近の収益実績が業界と同レベルを維持するのに十分であると考え、P/Sが低下しないようにしているのだろう。 そうでないなら、既存株主は株価の存続可能性について少し神経質になっているかもしれない。

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収益予測はP/Sレシオと一致するか?

日本顔料のP/Sレシオを正当化するためには、業界と同様の成長を遂げる必要がある。

昨年度の財務を見直すと、同社の収益が3.2%減少しているのを見て落胆した。 つまり、過去3年間で合計2.5%の減収となっており、長期的にも減収となっている。 ということは、残念ながら、この3年間、同社は収益を大きく伸ばすことができなかったと言わざるを得ない。

今後12ヶ月で5.7%の成長が予測されている業界と比較すると、最近の中期的な収益実績に基づく同社の下降モメンタムは悲観的なものである。

このような情報から、日本ピグメントが業界と比較してかなり似たP/Sで取引されていることが気になる。 どうやら、同社の投資家の多くは、最近の時期が示すよりもずっと弱気ではなく、今すぐには株を手放したくないようだ。 既存株主は、P/Sが最近のマイナス成長率に沿ったレベルまで下落した場合、将来的に失望を味わう可能性が高い。

要点

PERの威力はバリュエーションではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測るものである。

日本ピグメントが、中期的に収益が減少しているにもかかわらず、他の業界と同程度のPERで取引されているのは意外である。 業界並みとはいえ、現在のP/Sレシオには違和感がある。この悲惨な収益実績が、よりポジティブなセンチメントを長く支えるとは思えないからだ。 最近の中期的な状況が著しく改善しない限り、投資家は株価をフェア・バリューと受け止めるのは難しいだろう。

他にもリスクがあることを忘れてはならない。例えば、日本ピグメントの注意すべき兆候を3つ 挙げてみた1つは少し気になる)。

もちろん、大きな収益成長の歴史を持つ収益性の高い企業は、一般的に安全な賭けである。そこで、妥当なPERを持ち、力強く業績を伸ばしてきた他の企業の 無料コレクションをご覧いただきたい。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.