Stock Analysis

伊藤園(東証:2593)が負債を適切に活用していることを示す4つの指標

Published
TSE:2593

デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることだ』。 つまり、企業の危険性を評価する際、倒産につきものの負債が非常に重要な要素であることを、賢明な投資家たちは知っているようだ。 他の多くの企業と同様、株式会社伊藤園東証:2593)もまた、負債を抱えている(東証:2593)は負債を利用している。 しかし、本当の問題は、この負債が会社をリスキーにしているかどうかである。

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

一般的に言って、負債が現実的な問題となるのは、企業が資本調達や自らのキャッシュフローで容易に返済できなくなった場合のみである。 事態が本当に悪化した場合、貸し手は事業をコントロールすることができる。 しかし、より頻繁に発生する(それでもコストはかかる)のは、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を恒久的に希薄化させなければならない場合である。 しかし、希薄化の代わりに負債を活用することで、高い収益率で成長に投資するための資金を必要とする企業にとって、負債は非常に優れた手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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伊藤園の負債額は?

下のグラフ(クリックすると詳細が表示される)を見ると、2024年7月時点の有利子負債は712億円で、前年とほぼ同じである。 しかし、それを相殺する923億円のキャッシュがあり、ネットキャッシュは211億円となっている。

東証:2593 2024年11月12日の有利子負債残高の推移

伊藤園のバランスシートの強さは?

直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が1,146億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が578億円ある。 一方、現金は923億円、1年以内に回収予定の債権は736億円。 一方、現金923億円、1年以内に期限の到来する債権736億円分。

つまり、伊藤園のバランスシートは、負債総額が流動資産とほぼ同額であることから、かなり堅固であることがわかる。 3,407億円の同社が資金繰りに苦しんでいるとは考えにくいが、バランスシートを注視する価値はあると思われる。 伊藤園は注目に値する負債を抱える一方、負債よりも現金の方が多いため、負債を安全に管理できると確信している。

一方、伊藤園のEBITは過去12カ月で6.0%減少した。 このペースで収益が減少し続ければ、同社は負債を管理するのがますます難しくなる可能性がある。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、伊藤園が今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要とする。 伊藤園は貸借対照表にネットキャッシュを計上しているかもしれないが、利息・税引き前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローにどれだけ変換しているかを見るのは興味深い。 直近の3年間で、伊藤園はEBITの77%に相当するフリー・キャッシュ・フローを記録した。フリー・キャッシュ・フローが利子と税金を除いたものであることを考えると、これは通常の水準である。 このフリー・キャッシュ・フローにより、同社は、適切な場合に負債を返済するのに有利な立場にある。

まとめ

投資家が伊藤園の負債を懸念するのは理解できるが、211億円のネットキャッシュがあることは安心できる。 さらに、EBITの77%をフリー・キャッシュフローに転換し、160億円を手にしている。 従って、伊藤園が負債を使用することが危険だとは思わない。 株価は一株当たり利益に連動する傾向があるので、伊藤園に興味がある方は、ここをクリックして一株当たり利益の履歴をインタラクティブなグラフで確認するとよいだろう。

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