株式分析

投資家は大和証券グループ本社(東証:8601)の業績を買っていない

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大和証券グループ本社(東証:8601)の株価収益率(PER)9.9倍は、約半数の企業がPER14倍以上、さらにはPER22倍以上の企業も少なくない日本市場と比較すると、今は買いのように見えるかもしれない。 とはいえ、PERの引き下げに合理的な根拠があるかどうかを判断するには、もう少し掘り下げる必要があるだろう。

大和証券グループは、ここ数年、他社を凌駕する業績の伸びを示し、比較的好調に推移している。 好調な業績が大幅に悪化するとの見方が多く、PERが抑制されているのかもしれない。 そうでないなら、既存株主は今後の株価の方向性をかなり楽観視できる。

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東証:8601 株価収益率 vs 業界 2024年12月3日
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成長は低PERに見合うか?

大和証券グループのような低いPERを見て本当に安心できるのは、会社の成長が市場に遅れをとる軌道にあるときだけだ。

直近1年間の収益成長率を振り返ると、75%増という驚異的な伸びを記録している。 EPSも3年前と比較して合計で26%上昇しており、そのほとんどが過去12ヶ月間の成長によるものだ。 従って、株主は中期的な利益成長率に満足していることだろう。

今後の見通しについては、同社に注目している7人のアナリストの予測では、今後3年間は毎年2.0%の成長が見込まれる。 市場予想が年率10%成長であるため、同社は業績が弱含みとなる。

これを考慮すると、大和証券グループのPERが他社を下回っているのも理解できる。 大半の投資家は、将来の成長は限定的と見ており、株価を引き下げた金額しか払いたくないようだ。

要点

一般的に、投資判断に際して株価収益率を読み過ぎないよう注意したい。

案の定、大和証券グループのアナリスト予想を調べたところ、業績見通しの甘さがPERの低さにつながっていることが分かった。 現段階では、投資家は高いPERを正当化できるほど業績改善の可能性を感じていない。 こうした状況が改善されない限り、この水準前後で株価の障壁が形成され続けるだろう。

あまり水を差したくはないが、大和証券グループには注意すべき警告サインが1つある。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.