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SMCコーポレーション(東証:6273)の決算は物語らない

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TSE:6273

日本の企業の半数近くが株価収益率(PER)13倍を下回っている現在、SMCコーポレーション(東証:6273)はPER21.7倍であり、完全に避けるべき銘柄と考えるかもしれない。 しかし、PERを額面通りに受け取るのは賢明ではない。

SMCは最近、業績が悪化しており、平均してある程度成長している他の企業と比べても見劣りする。 業績が大幅に回復すると多くの人が予想しているため、PERの暴落を防いでいるのかもしれない。 そうでなければ、特別な理由もなく高い株価を支払っていることになる。

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東証:6273 株価収益率 vs 業界 2025年3月7日
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SMCの成長は十分か?

PERを正当化するためには、SMCは市場を大きく上回る傑出した成長を遂げる必要がある。

昨年度の業績を振り返ってみると、SMCの利益は14%も減少している。 つまり、EPSは過去3年間で合計8.6%減少しており、長期的にも収益が悪化している。 従って、株主は中期的な利益成長率に暗雲を感じたことだろう。

将来に目を移すと、同社を担当するアナリストの予想では、今後3年間は年率6.9%の増益が見込まれている。 これは、市場全体の年率9.2%成長予測を大幅に下回る。

SMCが市場より高いPERで取引されているのは、このような情報によるものだ。 どうやら同社の投資家の多くは、アナリストが示すよりもずっと強気で、どんな価格でも株を手放したくないようだ。 このレベルの利益成長はいずれ株価に重くのしかかるだろうから、この株価が持続可能だと考えるのは大胆な人だけだろう。

要点

株価収益率の威力は、主にバリュエーションとしてではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測るためのものである。

SMCは現在、予想成長率が市場全体より低いため、予想PERよりはるかに高い水準で取引されている。 業績見通しが弱く、市場よりも成長が鈍化すると、株価が下落し、高いPERが引き下げられるリスクがあると思われます。 この場合、株主の投資は大きなリスクにさらされ、潜在的投資家は過大なプレミアムを支払う危険にさらされる。

その他多くの重要なリスク要因は、同社のバランスシートに見出すことができる。 6つの簡単なチェック項目からなるSMCの無料バランスシート分析で 、問題となりうるリスクを発見することができます。

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