Stock Analysis

高砂熱学工業(TSE:1969)の収益に潜在的な問題がある可能性

TSE:1969
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高砂熱学工業株式会社(東証:1969)の株価は、好決算を発表したにもかかわらず、あまり動いていない。 調べてみると、細部に気になる要素が見つかった。

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東証:1969の業績と収益の歴史 2024年5月22日

高砂熱学工業の収益に対するキャッシュフローの検証

財務オタクならすでにご存知だろうが、キャッシュフローからの発生比率は、企業のフリーキャッシュフロー(FCF)と利益の一致度を評価するための重要な指標である。 発生比率は、ある期間の利益からFCFを差し引き、その結果をその期間の企業の平均営業資産で割る。 この比率は、企業の利益がFCFをどれだけ上回っているかを示している。

従って、発生比率がマイナスの会社は良い会社で、プラスの会社は悪い会社ということになる。 現金以外の利益が一定水準にあることを示す発生主義比率がプラスであることは問題ではないが、発生主義比率が高いことは、紙の利益とキャッシュフローが一致していないことを示すため、間違いなく悪いことである。 LewellenとResutekによる2014年の論文を引用すると、「発生が高い企業は将来的に収益性が低くなる傾向がある」。

2024年3月までの12ヶ月間で、高砂熱学工業は0.28の発生比率を記録した。 したがって、フリー・キャッシュフローが法定利益を大幅に下回っていることがわかる。 196億円の利益を計上したとはいえ、フリー・キャッシュフローを見ると、昨年度は160億円を消費したことになる。 高砂熱学工業が1年前に210億円のFCFを生み出したことは注目に値する。 高砂熱学工業の株主にとってプラスとなるのは、発生比率が昨年大幅に改善したことであり、将来的にキャッシュ・コンバージョンが改善する可能性がある。 株主は、今期の利益に対するキャッシュフローの改善を期待すべきである。

アナリストが将来の収益性をどう予測しているのか、気になるところだろう。 幸いなことに、ここをクリックすると、アナリストの予測に基づく将来の収益性を描いたインタラクティブなグラフを見ることができる。

高砂熱学工業の業績に関する考察

高砂熱学工業は昨年、利益をフリーキャッシュフローにあまり転換していない。 そのため、高砂熱学工業の真の基礎収益力は、法定利益を下回っている可能性がある。 しかし、その一方で、1株当たり利益は過去3年間、極めて目覚しい成長を遂げている。 本稿の目的は、同社の潜在能力を反映する法定利益がどの程度信頼できるかを評価することであったが、他にも考慮すべきことはたくさんある。 ビジネスとしての高砂熱学工業についてもっと知りたいのであれば、同社が直面しているリスクを認識しておくことが重要だ。 例えば、高砂熱学工業には2つの警告サイン(1つはちょっと気になる!)があることが分かった。

今日は、高砂熱学工業の利益の本質をよりよく理解するために、一つのデータポイントにズームインしてみた。 しかし、企業に対する意見を伝える方法は他にもたくさんある。 例えば、自己資本利益率が高いことを好景気の表れと考える人も多いし、「お金を追う」のが好きで、インサイダーが買っている銘柄を探す人もいる。 そこで、 高い株主資本利益率を誇る企業の 無料 コレクションや インサイダー保有率の高い銘柄のリストをご覧いただきたい。

This article has been translated from its original English version, which you can find here.