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熊谷組(東証:1861)は危険な投資か?

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TSE:1861

デービッド・アイベンは、『ボラティリティは我々が気にするリスクではない。我々が気にかけるのは、資本の永久的な損失を避けることだ』。 つまり、企業の危険性を評価する際、負債(通常倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを、賢明な投資家たちは知っているようだ。 重要なのは、株式会社熊谷組(東証:1861である(TSE:1861)は負債を抱えている。 しかし本当の問題は、この負債が会社を危険なものにしているかどうかである。

負債が問題となるのはどのような場合か?

有利子負債やその他の負債が企業にとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その負債を容易に履行できない場合である。 資本主義の一部とは、失敗した事業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスである。 しかし、より一般的な(しかし依然として高価な)状況は、企業が単に負債をコントロールするために、安い株価で株主を希薄化しなければならない場合である。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業もたくさんあり、そのような場合、マイナスの影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。

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熊谷組の負債額は?

下の画像をクリックすると詳細が表示されるが、2024年6月時点の熊谷組の有利子負債は423億円で、1年後の221億円から増加している。 一方、現金は578億円あり、ネット・キャッシュは155億円ある。

東証:1861 負債比率の推移 2024年8月28日

熊谷組のバランスシートの健全性は?

貸借対照表の最新データを拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が2,174億円、それ以降に返済期限が到来する負債が438億円ある。 一方、現金は578億円、1年以内に回収期限の到来する債権は2,666億円。 流動資産は633億円多い

この過剰流動性は、熊谷組のバランスシートがフォートノックス並みに強固であることを示している。 この事実を考慮すれば、同社のバランスシートは牛のように強いと考えられる。 簡単に言えば、熊谷組が負債よりも現金の方が多いという事実は、負債を安全に管理できるという良い兆候であると言って間違いない。

また、熊谷組が昨年EBITを11%成長させたことで、負債の負担がより簡単になったことも温かく見守りたい。 負債水準を分析する場合、バランスシートは当然ながら出発点となる。 しかし最終的には、事業の将来的な収益性によって、熊谷組が長期的にバランスシートを強化できるかどうかが決まる。 将来性を重視するのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧いただきたい。

最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷徹な現金だけである。 熊谷組の貸借対照表にはネット・キャッシュが計上されているが、利払い前・税引き前利益(EBIT)をフリー・キャッシュ・フローに変換する能力を見る価値はある。 過去3年間、熊谷組のフリー・キャッシュ・フローは合計でマイナスとなった。 通常、フリー・キャッシュ・フローがマイナスの企業では、借入金は割高になり、リスクも高くなる。株主は改善を望むべきである。

まとめ

企業の負債を調査することは常に賢明であるが、今回のケースでは、熊谷組は155億円のネットキャッシュを持ち、バランスシートも良好である。 また、昨年度のEBITは11%増加した。 従って、熊谷組の負債使途がリスキーだとは思わない。 負債を分析する際、バランスシートに注目すべきなのは明らかだ。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートにあるわけではない。 例えば、 熊谷組の注意すべき兆候を1つ挙げて みた。

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