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配当投資家:戸田建設(東証:1860)の配当金目当ての買い急ぎは禁物

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TSE:1860

戸田建設(東証:1860)の配当落ち日が3日後に迫っているようだ。 配当落ち日は、基準日の1営業日前である。基準日とは、株主が配当金を受け取るために会社の帳簿上に存在しなければならない締切日である。 配当落ち日が重要なのは、株式が売買されるたびに、その取引が決済されるまで少なくとも2営業日かかるからだ。 したがって、12月9日に支払われる配当金を受け取るためには、9月27日までに戸田建設の株を購入すればよい。

同社の配当金は1株当たり14.50円で、1株当たり29.00円を分配した過去12ヶ月に続くものである。 過去12ヶ月の分配金を見ると、現在の株価979.10円に対する利回りは約3.0%である。 配当は長期保有者の投資リターンに大きく貢献するが、配当が継続される場合に限られる。 そのため、読者は、戸田建設が配当金を増やすことができているかどうか、あるいは減配の可能性があるかどうかを常にチェックする必要がある。

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配当は通常、企業の収入から支払われるため、企業が収入を上回る配当を行っている場合、その配当は通常、減配のリスクが高くなる。 だからこそ、戸田建設が利益の48%という控えめな配当をしているのは良いことだ。 しかし、配当の評価には利益以上にキャッシュフローが重要である。 過去1年間、同社はフリーキャッシュフローの149%を配当金として支払っており、これは不快なほど高い。 これは、配当が持続不可能である可能性を示す初期兆候の1つとなり得るからだ。

戸田建設の配当金は利益計上額を下回っているが、残念ながら配当金を賄うだけのキャッシュを生み出せなかった。 このようなことが繰り返されれば、戸田建設の配当維持能力に対するリスクとなるだろう。

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東証:1860 2024年9月23日配当実績

収益と配当は伸びているか?

収益が低下している企業は、配当株主にとってリスクが高い。 収益が大きく落ち込むと、減配を余儀なくされる可能性がある。 戸田建設の1株当たり利益は、過去5年間で年率約6.6%減少している。 このような急激な落ち込みは、配当の将来的な持続可能性に疑念を抱かせる。

多くの投資家は、企業の配当実績を評価する際、配当金の経年変化を評価する。 過去10年間、戸田は年平均約19%の増配を行ってきた。

結論

投資家は、今後の配当のために戸田を買うべきか? 戸田建設の一株当たり利益は著しく低下しており、昨年は利益の半分以下しか配当していないにもかかわらず、キャッシュフローに占める配当の割合は驚くほど高く、この組み合わせは決して良いとは言えない。 総合的に見て、長期的なバイ・アンド・ホールド投資家にとって最も適した配当銘柄とは思えない。

とはいえ、戸田建設の劣悪な配当特性が気にならないのであれば、この事業に関わるリスクに留意する価値はある。 例を挙げよう:注意すべき2つの警告サインを発見した。

一般的に、最初に目にした配当株を買うことはお勧めしない。ここでは、強い配当金を支払っている興味深い銘柄を厳選して紹介する。