株式分析

松井建設(東証:1810)の課題は業績不振だけではないと考える

TSE:1810
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松井建設株式会社(東証:1810)の株価は、最近の精彩を欠いた決算数字にさほど影響を受けていない。 我々の分析によれば、彼らは利益の数字の根底にあるいくつかの重要な詳細を見逃している可能性がある。

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東証:1810 2024年5月22日の業績と収益履歴

松井建設の収益に迫る

キャッシュフローからの発生比率という言葉を聞いたことがない投資家も多いだろう。 分かりやすく言えば、この比率は純利益からFCFを差し引き、その数字をその期間の会社の平均営業資産で割ったものである。 この比率は、企業の利益のうち、フリー・キャッシュフローに裏付けられていないものがどれだけあるかを教えてくれる。

その結果、発生比率がマイナスであれば企業にとってプラスとなり、プラスであればマイナスとなる。 発生比率がゼロを超えることはあまり懸念されないが、発生比率が比較的高い企業は注目に値すると考える。 特筆すべきは、一般的に言って、高い発生率は目先の利益にとって悪い兆候であることを示唆するいくつかの学術的根拠があることである。

松井建設の2024年3月期の発生主義比率は0.55である。 統計的に言えば、これは将来の収益にとって実質的なマイナスだ。 つまり、松井建設はその間にフリー・キャッシュフローを1円も生み出していないのだ。 11億6,000万円の利益を計上したとはいえ、フリー・キャッシュフローを見ると、昨年1年間で170億円を消費していることがわかる。 松井建設は1年前に66億円のFCFを生み出しており、少なくとも過去にはそれを達成している。 とはいえ、この話には続きがある。 異常項目が法定利益に影響を及ぼし、したがって発生率にも影響を及ぼしていることがわかる。 株主にとって朗報なのは、松井建設の発生率は昨年はかなり改善されていたことだ。 その結果、一部の株主は今期のキャッシュ・コンバージョンの強化を期待しているかもしれない。

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特別損益が利益に与える影響

松井建設は、前期に9億3,000万円の特別損益を計上した。 利益が増加するのは喜ばしいことだが、特別損益が大きく寄与すると、時として意欲が削がれる。 世界中の上場企業の大半を分析したところ、重要な特別項目は繰り返されないことが多いことがわかった。 そして結局のところ、それこそが会計用語の意味するところなのだ。 松井建設は、2024年3月までの利益に対して、かなり大きな特別損益の寄与があった。 他の条件がすべて同じであれば、これは法定利益を基礎的な収益力の目安としては不十分なものにする効果があると思われる。

松井建設の利益パフォーマンスに関する我々の見解

松井建設の利益は、発生率こそ低いが、特殊要因による押し上げ効果があった。 以上のことから、松井建設の基礎的収益力は、法定利益の数字からは想像できないほど低いという印象が強い。 企業としての松井建設をより詳しく知りたいのであれば、松井建設が抱えるリスクを認識しておくことが重要だ。 例えば、松井建設には4つの注意 (無視できない3つの注意点)がある。

この記事では、利益数字の有用性を損なう可能性のあるいくつかの要因を見てきた。 しかし、些細なことに心を集中させることができる人であれば、発見できることは常にある。 例えば、自己資本利益率が高いことを好景気の表れと考える人は多いし、「お金を追う」のが好きで、インサイダーが買っている銘柄を探す人もいる。 少し調べる手間がかかるかもしれないが、自己資本利益率が高い企業を集めた無料の コレクションや インサイダーが多く保有する銘柄のリストが役に立つかもしれない。

評価は複雑だが、我々はそれを単純化するためにここにいる。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.