投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 つまり、賢い投資家は、企業のリスクを評価する際、負債(通常倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 日本プラスト株式会社(東証:7291)を見てみよう。(日本プラスト株式会社(東証:7291)は、事業において負債を使用している。 しかし、株主は負債の使用を心配すべきなのだろうか?
負債が問題となるのはどのような場合か?
負債とは、企業が成長するための手段である。しかし、もし企業が貸し手に返済できないのであれば、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 資本主義の一部には「創造的破壊」のプロセスがあり、破綻した企業は銀行家によって容赦なく清算される。 このようなことはあまり一般的ではないが、負債を抱えた企業が、貸し手から窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主を永久に希薄化させることはよくあることだ。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 企業の負債水準を検討する際の最初のステップは、現金と負債を合わせて検討することである。
日本プラストの負債とは?
日本プラストの有利子負債残高は2023年12月時点で259億円と、1年前の317億円から減少している。 一方、現金は118億円あり、純有利子負債は約141億円となっている。
日本プラストのバランスシートの強さは?
直近の貸借対照表を見ると、1年以内に返済期限が到来する負債が404億円、それ以 降に返済期限が到来する負債が128億円ある。 一方、現金は118億円、12カ月以内に回収期限の到来する債権は180億円ある。 つまり、負債は現金と短期債権の合計より234億円多い。
この赤字は108億円の会社に影を落としており、まるで巨像が凡人の上にそびえ立っているようだ。 そのため、バランスシートを注視することは間違いない。 もし債権者が返済を要求するならば、日本プラストは大規模な資本増強が必要になるだろう。
私たちは、利益に対する負債水準を知るために、主に2つの比率を使っている。ひとつは純有利子負債をEBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)で割ったもので、もうひとつはEBIT(金利・税金・減価償却費控除前利益)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレストカバー)である。 このアプローチの利点は、有利子負債の絶対額(EBITDAに対する純有利子負債)と、その有利子負債に関連する実際の支払利息(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の両方を考慮することである。
日本プラストの純有利子負債はEBITDAの1.6倍で、それほど多くないが、インタレスト・カバレッジはEBITが支払利息の4.4倍に過ぎず、やや低い。 日本プラストは多額の減価償却費を負担しているようで、EBITDAは間違いなく寛大な収益指標であるため、負債の負担は見た目よりも重いのかもしれない。 注目すべきは、日本プラストのEBITDAが昨年は赤字であったが、直近1年間では28億円の黒字に改善したことである。 負債について貸借対照表から学ぶことが多いのは間違いない。 しかし、日本プラストは負債を返済するために利益を必要とするため、負債を単独で見ることはできない。 そのため、負債を検討する際には、収益動向を見る価値があることは間違いない。インタラクティブなスナップショットはこちら。
なぜなら、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 つまり、利払い前税引き前利益(EBIT)のうち、フリー・キャッシュ・フローがどれだけあるかをチェックする価値がある。 株主にとって幸いなことに、日本プラストは昨年、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 金融機関の機嫌を損ねないためには、現金の流入に勝るものはない。
当社の見解
日本プラストの総負債額と金利負担は間違いなく重荷である。 しかし、EBITからフリー・キャッシュ・フローへの換算は、全く異なるストーリーを示しており、ある程度の回復力を示唆している。 これらの要因を考慮すると、日本プラストは負債を活用することである程度のリスクを取っているように思われる。 負債がリターンを押し上げる可能性はあるが、同社は現在十分なレバレッジを有していると考える。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、日本プラストに投資する前に注意すべき6つの警告サイン(1つはちょっと気になる!)を発見した。
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