Stock Analysis

マツダ(東証:7261)が責任ある債務管理を行える理由はここにある

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TSE:7261

チャーリー・マンガーが支援した)伝説のファンドマネージャー、リー・ルーがかつて『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言った。 つまり、賢い投資家たちは、企業の危険性を評価する際、負債(通常倒産に関与する)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 重要なのは、マツダ株式会社(東証:7261)が負債を抱えているということだ。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

なぜ負債がリスクをもたらすのか?

借金は企業の成長を助けるツールだが、もし企業が貸し手に返済する能力がなければ、その企業は貸し手の言いなりになってしまう。 最終的に、会社が法的な返済義務を果たせなければ、株主は何も手にすることができない。 しかし、より一般的な(それでも痛みを伴う)シナリオは、低い価格で新たな株式資本を調達しなければならず、その結果、株主が恒久的に希薄化することである。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような場合にも悪影響は生じない。 企業がどの程度の負債を使うかを考える際にまず行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。

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マツダはいくら負債を抱えているのか?

以下の通り、マツダは2024年6月時点で5,589億円の負債を抱えている。グラフをクリックすると詳細が見られます。 一方、現金は9,487億円あり、ネットキャッシュは3,898億円ある。

東証:7261 2024年8月24日の負債比率の推移

マツダのバランスシートの強さは?

貸借対照表を拡大してみると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が14.9億円、それ以降に返済期限が到来する負債が583.7億円ある。 一方、現金9,487億円、1年内返済予定の債権1,575億円がある。 つまり、現金と短期債権を合計すると、9,699億円の負債があることになる。

この不足額が同社の時価総額7,769億円を上回っていることを考えると、貸借対照表を注意深く見直したくなるのも無理はない。 仮に、現在の株価で増資して負債を返済しようとすれば、極めて大きな希薄化が必要になる。 マツダはネットキャッシュを誇っており、負債が非常に大きいとはいえ、トータルではそれほど大きな負債を抱えているわけではない。

加えて、マツダがEBITを41%増加させ、将来の負債返済の可能性を減らしたことは喜ばしい。 債務残高を分析する場合、バランスシートを見るのは当然である。 しかし、マツダが今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートが面白いかもしれない。

最後に、企業は負債を返済するためにフリーキャッシュフローを必要としている。 マツダは貸借対照表上ではネットキャッシュを保有しているかもしれないが、利払い・税引き前利益(EBIT)をフリーキャッシュフローにどの程度変換しているかを見るのは興味深い。 過去3年間、マツダはEBITの77%に相当する強力なフリーキャッシュフローを生み出してきた。 この冷え切ったキャッシュは、マツダが望むときに負債を減らすことができることを意味する。

まとめ

マツダは流動資産より負債が多いとはいえ、3,898億円のネットキャッシュを保有している。 また、昨年のEBITは前年比41%増と高い伸びを示した。 従って、マツダの負債使途に問題はない。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、すべての投資リスクがバランスシートにあるわけではない。 例えば、 マツダには注意 すべき 警告サインが2つ ある。

もちろん、もしあなたが負債を背負わずに株を買いたいタイプの投資家なら、迷わず当社の純現金成長株リストをご覧いただきたい。