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ツムラ (東証:4540) のPERはまだ妥当と思われる

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TSE:4540

ツムラ・アンド・カンパニー TSE:4540)の株価収益率(PER)13.7倍は、PERの中央値が約13倍である日本の市場と比べると、かなり「中途半端」であると言っても過言ではない。 これは眉唾ではないかもしれないが、もしPERが妥当でなければ、投資家は潜在的な機会を逃すか、迫り来る失望を無視することになりかねない。

ここ数年、他の多くの企業よりも優れた収益成長率を誇るツムラは、比較的好調に推移している。 可能性として考えられるのは、投資家がこの好調な業績がそろそろ尻すぼみになるかもしれないと考えているため、PERが控えめになっているということだ。 そうでないなら、既存株主は株価の先行きを楽観視する理由がある。

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東証:4540 株価収益率 vs 業界 2024年9月24日
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成長はPERに見合うか?

ツムラのようなPERを安心して見ることができるのは、企業の成長が市場と密接に連動している場合だけだ。

振り返ってみると、昨年1年間は同社のボトムラインに67%という異例の利益をもたらした。 直近の3年間でも、短期的な業績も手伝って、EPSは全体で42%上昇した。 したがって、株主はこうした中期的な利益成長率を歓迎したことだろう。

現在、同社を担当している5人のアナリストによると、今後3年間のEPSは年率11%上昇すると予想されている。 一方、他の市場予測は年率9.5%であり、大きな差はない。

この情報から、ツムラのPERが市場とほぼ同じ水準で取引されている理由がわかる。 投資家の多くは、将来の平均的な成長を期待しており、株価にはそれなりの金額しか払いたくないようだ。

ツムラのPERから何がわかるか?

株価収益率(PER)の威力はバリュエーションにあるのではなく、現在の投資家心理と将来への期待を測るものである。

ツムラのアナリスト予想を検証したところ、やはり市場にマッチした業績見通しが現在のPERに寄与していることがわかった。 現段階では、投資家はPERの高低を正当化するほど業績の改善・悪化の可能性を感じていない。 こうした状況に変化がない限り、投資家はこの水準で株価を支え続けるだろう。

投資リスクという常に存在する脅威を常に考慮する必要がある。 ツムラで1つの警告サインを確認したので、それを理解することも投資プロセスの一部であるべきだ。

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