Stock Analysis

株価30%暴落後の角川(東証:9468)のPERから学べること

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TSE:9468

カドカワ・コーポレーション(東証:9468)の株価は、比較的好調だった時期があったにもかかわらず、今月は30%下落するというひどい結果となった。 この1ヶ月で、株価は昨年1年間で8.8%しか上昇していない。

これだけ株価が下がった後でも、角川の株価収益率(PER)は40.8倍で、PER13倍以下の企業が約半数を占め、PER9倍以下の企業さえよくある日本の市場と比べると、今はまだ売りが強いように見えるかもしれない。 とはいえ、PERを額面通りに受け取るのは得策ではない。

最近のカドカワは、他社を凌駕する業績の伸びを示し、比較的好調に推移している。 好業績の持続を期待する向きも多いようで、PERは上昇している。 もしそうでなければ、既存株主は株価の存続に少し神経質になるかもしれない。

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東証:9468 株価収益率 vs 業界 2025年1月5日
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カドカワの成長は十分か?

カドカワのPERは、非常に力強い成長が期待され、重要な点として市場よりもはるかに優れた業績を上げる企業にとって典型的なものだろう。

昨年度の利益成長率を確認すると、同社は71%という驚異的な伸びを記録している。 このような力強い最近の成長にもかかわらず、3年間のEPSは全体で15%縮小しており、悔しいことに、まだ追いつくのに苦労している。 つまり、残念なことに、同社はその間に収益を伸ばすという素晴らしい仕事をしてこなかったと認めざるを得ない。

将来に目を転じると、同社を担当する7人のアナリストの予想では、今後3年間の収益は毎年31%成長するはずだ。 市場が年率11%しか成長しないと予測する中、同社はより強い業績を達成できる位置にある。

これを考慮すれば、角川のPERが他社を上回っているのも理解できる。 どうやら株主は、より豊かな未来を見据える可能性のあるものを手放したくないようだ。

カドカワのPERから何を学ぶか?

カドカワの株価は下がったが、PERはまだ高い。 通常、投資判断の際に株価収益率を深読みすることには注意したいが、他の市場参加者がその企業についてどう考えているかが分かることもある。

カドカワが高いPERを維持しているのは、予想される成長率が市場予想より高いためだ。 今のところ、株主は将来の収益が脅かされていないと確信しているため、このPERに満足している。 このような状況では、近い将来に株価が大きく下落することは考えにくい。

次のステップに進む前に、カドカワの1つの警告サインを知っておく必要がある。

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