Stock Analysis

これら4つの指標は、AB&CompanyLtd (東証:9251)が負債を適切に活用していることを示している。

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TSE:9251

バークシャー・ハサウェイのチャーリー・マンガーが支援する外部ファンド・マネージャー、リー・ルー氏は、『最大の投資リスクは価格の変動ではなく、資本が永久に失われるかどうかだ』と言って、それを骨抜きにしない。 事業が破綻するときには負債が絡んでくることが多いからだ。 他の多くの企業と同様、AB&Company Co.(TSE:9251)は負債を利用している。 しかし、より重要な問題は、その負債がどれほどのリスクを生み出しているかということだ。

負債はいつ問題になるのか?

負債やその他の債務がビジネスにとってリスクとなるのは、フリーキャッシュフローや魅力的な価格での資本調達によって、その債務を容易に履行できない場合である。 資本主義の一部には、失敗した事業が銀行家によって容赦なく清算される「創造的破壊」のプロセスがある。 このようなことはあまり一般的ではないが、負債を抱えた企業が、貸し手から窮迫した価格での増資を余儀なくされ、株主を永久に希薄化させることはよくあることだ。 もちろん、成長資金を調達するために負債を利用する企業も数多くあり、そのような企業には悪影響はない。 負債水準を検討する際には、まず現金と負債水準の両方を合わせて検討する。

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AB&CompanyLtdの負債額は?

以下の通り、2024 年 4 月末現在、AB&CompanyLtd の有利子負債は 75.8 億円で、1 年前の 68.3 億円から増加している。詳細は画像をクリック。 ただし、19.9億円の現金があり、これを相殺すると約55.9億円の純有利子負債となる。

東証:9251 2024年8月5日時点の有利子負債残高の推移

AB&CompanyLtdのバランスシートは健全か?

貸借対照表の最新データを拡大すると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が51.6億円、それ以降に返済期限が到来する負債が111億円ある。 AB&CompanyLtd.の最新の貸借対照表を見ると、12カ月以内に返済期限が到来する負債が51.6億円、それ以降に返済期限が到来する負債が111億円ある。 つまり、現金と(短期)債権の合計より負債の方が132億円多い。

この不足額が同社の時価総額119億円を上回っていることを考えると、貸借対照表を注意深く見直したくなるのも無理はない。 同社がバランスシートを早急に一掃しなければならないシナリオでは、株主が大幅な希薄化を被る可能性が高いと思われる。

我々は、利益に対する負債水準について知るために、主に2つの比率を用いる。ひとつは、純有利子負債を利払い・税引き・減価償却・償却前利益(EBITDA)で割ったもので、もうひとつは、利払い・税引き前利益(EBIT)が支払利息を何倍カバーしているか(略してインタレスト・カバー)である。 このように、債務の絶対額と支払金利の両方を考慮する。

AB&CompanyLtdのEBITDAに対する純負債の比率は1.4と低い。 また、EBITは支払利息のなんと13.7倍をカバーしている。 したがって、同社は、象がネズミに脅かされるのと同じように、負債によって脅かされることはないと言える。 AB&CompanyLtdはEBITラインではあまり利益を得ていないようだが、少なくとも今のところ収益は安定している。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし、AB&CompanyLtdが長期的にバランスシートを強化できるかどうかは、最終的には事業の将来の収益性によって決まる。 プロフェッショナルの意見を知りたい方は、アナリストの利益予測に関する無料レポートをご覧ください。

というのも、企業は紙の利益では負債を支払えないからだ。 つまり、EBITが対応するフリー・キャッシュ・フローにつながっているかどうかを見る必要がある。 株主にとって嬉しいことに、AB&CompanyLtdは過去3年間、EBITを上回るフリー・キャッシュ・フローを生み出している。 金融機関の機嫌を損ねないためには、現金の流入に勝るものはない。

当社の見解

AB&CompanyLtdのEBITで支払利息をカバーする能力と、EBITからフリー・キャッシュ・フローへの転換は、同社が負債を処理できるという安心感を我々に与えた。 しかし、実のところ、その負債総額の水準に私たちは釘を刺した。 これらのデータを見る限り、AB&CompanyLtdの負債水準には少々慎重な見方ができる。 負債が株主資本に対するリターンを高める可能性があることは認めるが、負債が増加しないよう、株主は負債水準を注視することをお勧めする。 負債水準を分析する場合、バランスシートから始めるのは当然である。 しかし最終的には、どの企業もバランスシートの外に存在するリスクを含みうる。 例えば、 AB&CompanyLtdについて、注意すべき3つの警告サインを 確認した。

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