投資家としてリスクを考えるには、負債よりもむしろボラティリティが一番だと言う人もいるが、ウォーレン・バフェットは『ボラティリティはリスクと同義とは程遠い』と言ったのは有名な話だ。 つまり、賢い投資家たちは、企業のリスクを評価する場合、負債(通常は倒産に関わる)が非常に重要な要素であることを知っているようだ。 サウスウエスト・ガス・ホールディングス(NYSE:SWX)は、事業で負債を使用していることがわかる。 しかし、本当の問題は、この負債が会社を危険なものにしているかどうかである。
負債はいつ問題になるのか?
借金はビジネスの成長を助けるツールだが、もしビジネスが貸し手に返済できないのであれば、そのビジネスは貸し手の言いなりになってしまう。 最悪の場合、債権者への支払いができなくなった企業は倒産する可能性がある。 しかし、より頻繁に発生する(しかし、それでもコストがかかる)のは、企業がバランスシートを補強するためだけに、バーゲン価格で株式を発行し、株主を永久に希薄化させなければならない場合である。 もちろん、負債もビジネス、特に資本の重いビジネスにおいては重要な手段となり得る。 企業がどの程度の負債を使用するかを検討する際に最初に行うべきことは、現金と負債を合わせて見ることである。
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Southwest Gas Holdingsの負債額は?
下記の通り、2023年12月時点のサウスウエスト・ガス・ホールディングスの負債は52.8億米ドルで、前年の59.9億米ドルから減少している。 しかし、1億650万米ドルの現金準備金があるため、純負債は約51億7000万米ドルと少ない。
Southwest Gas Holdingsのバランスシートの強さは?
直近の貸借対照表から、サウスウエスト・ガス・ホールディングスは、1年以内に返済期限が到来する16.8億米ドルの負債と、それ以降に返済期限が到来する67.7億米ドルの負債を抱えていることがわかる。 これを相殺するものとして、1億650万米ドルの現金と、12ヶ月以内に返済期限が到来する9億8,150万米ドルの債権がある。 つまり、負債は現金と短期債権の合計を73億7,000万米ドル上回っている。
この不足額が同社の時価総額65億4,000万米ドルを上回っていることを考えると、貸借対照表を注意深く見直したくなるかもしれない。 仮に、現在の株価で増資して負債を返済せざるを得なくなった場合、極めて大きな希薄化が必要となる。
企業の収益に対する負債を評価するため、純有利子負債をEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)で割り、EBIT(利払い前・税引き前利益)を支払利息(インタレスト・カバー)で割って計算する。 従って、減価償却費の有無にかかわらず、利益に対する負債を考慮する。
サウスウエスト・ガス・ホールディングスの株主は、EBITDAに対する純有利子負債の比率が高く(5.4)、EBITが支払利息のわずか2.1倍であるため、インタレスト・カバレッジがかなり弱いという二重苦に直面している。 ここでの負債負担は相当なものだ。 ややポジティブな点としては、サウスウエスト・ガス・ホールディングスは昨年、EBITを19%増加させ、負債管理能力をさらに高めた。 負債を分析する際、バランスシートが重視されるのは明らかだ。 しかし、Southwest Gas Holdingsが今後健全なバランスシートを維持できるかどうかを決めるのは、何よりも将来の収益である。 ですから、将来に焦点を当てるのであれば、アナリストの利益予測を示したこの無料レポートをご覧ください。
最後に、企業が負債を返済できるのは、会計上の利益ではなく、冷厳な現金だけである。 そこで私たちは、EBITがどれだけフリー・キャッシュフローに変換されているかを常にチェックしています。 過去3年間、サウスウエスト・ガス・ホールディングスのフリー・キャッシュフローは、合計で大幅なマイナスとなった。 これは成長のための支出の結果かもしれないが、負債をはるかにリスキーなものにしている。
当社の見解
表面的には、サウスウエスト・ガス・ホールディングスのEBITDAに対する純負債は、私たちにこの株に対する不安を残し、EBITからフリー・キャッシュフローへの変換は、1年で最も忙しい夜に空いている1つのレストランよりも魅力的ではなかった。 しかし、少なくともEBITをかなりまともに伸ばしていることは頼もしい。 また、サウスウエスト・ガス・ホールディングスのようなガス・ユーティリティ業界の企業は、一般的に問題なく負債を利用していることにも留意すべきである。 総合的に見て、Southwest Gas Holdingsのバランスシートは、事業にとってかなりのリスクであると思われる。 そのため、私たちはこの株を、腹を空かせた子猫が飼い主の釣り堀に落ちるのと同じくらい警戒している。 負債水準を分析する場合、バランスシートが出発点となるのは明らかだ。 しかし最終的には、どの企業も貸借対照表の外に存在するリスクを含みうる。 例えば、サウスウエスト・ガス・ホールディングスには 4つの警告サイン ( うち2つは重大 )がある。
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