株式分析

ソフトバンク(株) (東証:9434)の配当金目当ての購入が理にかなっていないかもしれない理由

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ソフトバンク株式会社(東証:9434)の配当落ちまであと3日と迫っている。 配当落ち日は通常、基準日の1営業日前に設定される。基準日とは、配当金を受け取るために株主として会社の帳簿上に存在しなければならない締切日である。 配当落ち日は、株式が売買されるたびに、その取引が決済されるまでに少なくとも2営業日かかるため、重要な意味を持つ。 したがって、3月28日以降に株式を購入したソフトバンクの投資家は、6月6日に支払われる配当金を受け取ることができない。

次回の配当金は1株当たり43円で、過去12ヶ月の配当金は1株当たり86円であった。 過去1年分の支払いに基づくと、ソフトバンク株は現在の株価2045.00円に対し、約4.2%の末尾利回りを持つ。 配当金目当てでこの事業を購入するのであれば、ソフトバンクの配当金が信頼でき、持続可能かどうかを見極める必要がある。 配当が利益でカバーされているかどうか、配当が成長しているかどうかを確認する必要がある。

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配当は通常、企業の利益から支払われるため、企業が収益を上回る配当を行っている場合、その配当は通常、削減されるリスクが高くなる。 昨年、ソフトバンクは利益の95%を株主に配当しており、配当が利益で十分にカバーされていないことを示唆している。 とはいえ、高収益企業であっても、配当金を支払うのに十分なキャッシュを生み出せないことがあるため、配当金がキャッシュフローでカバーされているかどうかを常にチェックする必要がある。 同社はフリーキャッシュフローの80%を配当金として支払っており、これは通常の範囲内であるが、成長がなければ配当金を引き上げる能力は制限される。

ソフトバンクの配当金が利益で十分にカバーされていないとはいえ、少なくともキャッシュの観点からは手頃な金額であることは良いことだ。 それでも、同社が利益に対してこれほど高い比率の配当を続けるのであれば、業績が悪化した場合、配当はリスクにさらされる可能性がある。

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東証:9434 2024年3月24日の歴史的配当金

収益と配当は伸びているか?

配当株主にとって、収益が低下している企業はリスクが高い。 収益が大きく落ち込むと、会社は減配を余儀なくされる可能性がある。 そのため、ソフトバンクの1株当たり利益が過去5年間、年率2.1%で縮小しているのは理想的ではない。

多くの投資家は、企業の配当実績を評価する際、配当金の支払額が経年変化でどれだけ変化したかを評価する。 当社のデータを開始した5年前から、ソフトバンクは年平均約18%の増配を行っている。 収益が縮小しているときに高配当を行うには、利益に対する配当の割合を増やすか、バランスシートから現金を支出するか、資金を借り入れるしかない。 ソフトバンクはすでに利益に対する配当の割合が高いので、利益の伸びがなければ、この配当が将来大きく伸びるかどうかは疑わしい。

最終的な結論

投資家は今後の配当のためにソフトバンクを買うべきか? 一株当たり利益はこのところ縮小傾向にある。 さらに、ソフトバンクは利益のかなり高い割合、キャッシュフローの半分以上を配当しているため、同社が状況を改善するために十分な再投資を行っているかどうかを評価するのは難しい。 総合的に見て、ソフトバンクは長期的なバイ・アンド・ホールド投資家にとって最も適した配当銘柄には見えない。

したがって、配当の質が悪いにもかかわらずソフトバンクに興味があるのであれば、この銘柄が直面しているいくつかのリスクについてよく知っておく必要がある。 どんな企業にもリスクはあるものだが、私たちはソフトバンクに4つの警告サイン(うち1つは気になる!)を見つけたので、ぜひ知っておいてほしい。

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This article has been translated from its original English version, which you can find here.